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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第15号「「Polo」の周知性と混同のおそれ」の商標審決・判断理由(審判番号:平成11年審判第17263号|請求不成立)

審判番号
平成11年審判第17263号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
「Polo」の周知性と混同のおそれ
適用条文
第4条第1項第15号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成11年審判第17263号・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第15号への該当性が争われた事例です。主な争点は「「Polo」の周知性と混同のおそれ」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲に示すとおりの構成よりなり、願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年6月18日に商標登録出願、指定商品については、平成12年4月18日付け手続補正書をもって第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『Polo Club』の文字をやや筆記体風に表した文字よりなるものであるが、これはアメリカ合衆国ニューヨーク市出身の著名なデザイナー『ラルフローレン』の関連企業であるザ ポロ/ローレン カンパニー リミテッド パートナーシップが被服、眼鏡等の商品に永年使用して著名な商標である『Polo』の文字をその構成中に含むものであるから、このような商標を出願人が本願指定商品に使用する場合、需要者は上記会社もしくはこれと何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのごとく商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」旨認定、判断して本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)「POLO」の周知性について検討する。

(株)講談社 昭和53年7月20日発行「男の一流品大図鑑」、サンケイマーケッテング昭和58年9月28日発行「舶来ブランド事典’84ザ・ブランド」によれば、以下の事実が認められる。

アメリカ合衆国在住のデザイナー、ラルフ・ローレンは、1967年ネクタイメーカーのボー・ボランメル社にデザイナーとして入社、幅広ネクタイをデザインし、圧倒的に若者に支持され、世界に広まった。翌1968年独立、社名を「ポロ・ファッションズ」(以下、「ポロ社」という。)とし、ネクタイ、スーツ、シャツ、セーター、靴、カバンなどのデザインをはじめ、トータルな展開を図ってきた。1971年には婦人服デザインにも進出、服飾業界の名誉ある賞、「コティ賞」を1970年と1973年の2回受賞するとともに、数々の賞を受賞。1974年の映画「華麗なるギャツビー」の主演ロバート・レッドフォードの衣装デザインを担当、アメリカを代表するデザイナーとしての地位を確立した。

我が国においても、ラルフ・ローレンの名前は服飾業界等において広く知られるようになり、そのデザインに係る商品には「Polo」の文字とともに「by RALPH LAUREN」の文字及び馬に乗ったポロ競技のプレーヤーの図形の各商標(以下、一括して「引用商標」という。)が用いられ、これらの商標は「ポロ」と略称されている。

そして、(株)洋品界昭和55年4月発行「海外ファッション・ブランド総覧1980年版」「ポロ/Polo」の項及びボイス情報(株)昭和59年9月発行「ライセンス・ビジネスの多角的戦略’85」の「ポロ・バイ・ラルフローレン」の項の記述及び昭和63年10月29日付日経流通新聞の記事によれば、我が国においては、西武百貨店が昭和51年にポロ社から使用許諾を受け、同52年からラルフ・ローレンのデザインに係る紳士服、紳士靴、サングラス等、同53年から婦人服の輸入、製造、販売を開始したことが認められる。

また、ラルフ・ローレンに係る紳士服、紳士用品については、(株)スタイル社1971年7月発行「dansen男子専科」、前出「男の一流品大図鑑」、(株)講談社昭和54年5月発行「世界の一流品大図鑑’79年版」、(株)チャネラー昭和54年9月発行別冊チャネラー「ファッション・ブランド年鑑’80版」、「男の一流品大図鑑’81年版」(昭和55年11月発行)、「世界の一流品大図鑑’80版」(昭和55年5月発行)、婦人画報社昭和55年12月発行「MEN’S CLUB I980,12」、「世界の一流品大図鑑’81年版」(昭和56年5月発行)、前出「舶来ブランド事典’84ザ・ブランド」、(株)講談社昭和60年5月発行「流行ブランド図鑑」に、眼鏡については、「世界の一流品大図鑑’80版」、「ファッション・ブランド年鑑’80版」、「男の一流品大図鑑’81年版」、「世界の一流品大図鑑’81年版」に「POLO」、「ポロ」、「Polo」、「ポロ(アメリカ)」、「ポロ/ラルフローレン(アメリカ)」等の商標の下に紹介されていることが認められる。

なお、ラルフ・ローレンの「POLO」、「ポロ」、「Polo」の商標について、上記認定事実とほぼ同様の事実を認定した東京高等裁判所の判決(平成2年(行ケ)183号、平成3年7月11日判決言渡)がある。

以上の事実を総合し、上記判決をも併せ考慮すると、我が国においては、本願商標の出願時には既にラルフ・ローレンのデザインに係る商品を表示するものとして引用商標が取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認められ、その状態は現在においても継続しているというのが相当である。

(2)本願商標が商品の出所について混同を生ずるものであるか否かについて検討する。

本願商標は、別掲のとおり、「Polo」と「Club」の2語を結合してなるものであることは明らかであり、常に一体不可分にのみ看取されるべき格別の事由もなく、前記認定の如く引用商標が著名であることに照らせば、本願商標に接する需要者、取引者は、その構成中の「Polo」の文字に注目し、引用商標を連想、想起するというのが相当である。

してみれば、本願商標をその指定商品に使用する場合に、これに接する取引者、需要者は、前記した実情から、周知となっている引用商標を連想、想起し、ラルフ・ローレン又は同人と組織的・経済的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかのようにその出所について混同を生ずるおそれがあるものといわなければならない。

なお、請求人が提出したファッションブランドアンケート等の甲各号証は、「Polo Club」と「Polo」が別のブランドの商標として知られるに至っている事実を立証するにとどまるものというべきであり、「Polo Club」ブランドないしは本願商標を使用する者がラルフ・ローレン等と関係がないことを一般の需要者が知っていたことを窺わせるものでないから、たとえ、本願商標が周知であったとしても、上記混同を生ずるおそれがないということはできない。

(3)むすび

以上のとおり、本願商標を商標法第4条第1項第15号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、これを取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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