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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼類似性:冒頭音の差異」の商標審決・判断理由(審判番号:平成11年審判第35161号|登録無効)

審判番号
平成11年審判第35161号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「NEXUS」
争点(論点)
称呼類似性:冒頭音の差異
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
第12類
最終結論
登録無効(勝訴(請求認容))

この審決(審判平成11年審判第35161号・不服)は、本件商標と引用商標「NEXUS」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似性:冒頭音の差異」です。指定商品・役務は第12類に属します。特許庁は「登録第3120457号の登録を無効とする」と判断しました(登録無効)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第3120457号の登録を無効とする。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第3120457号商標(以下「本件商標」という。)は「EXUS」の欧文字と「エクサス」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなり、第12類「自転車並びにその部品及び付属品」を指定商品として平成4年11月5日登録出願、同8年2月29日に設定登録されたものである。

2 請求人の引用商標

請求人が本件商標の登録無効の理由に引用する登録第2226477号の2商標(以下「引用商標」という。)は、「NEXUS」の欧文字を横書きしてなり、第12類「自動車用タイヤ、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和62年9月25日登録出願、平成2年4月23日に設定登録され、その後、平成11年4月1日に指定商品「自転車部品及び付属品(タイヤ・チューブを除く)」について分割移転登録がされたものである。

そして、該商標権は平成11年12月21日に商標権存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続している。

3 請求人の主張

請求人は「本件商標の登録を無効とする。審判費用は、被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第15号証(枝番号を含む。)を提出している。

(1)本件商標から生ずる「エクサス」の称呼と、引用商標から生ずる「ネクサス」の称呼とは、冒頭部において「エ」と「ネ」の音の差異が存するとはいえ、残る「ク」「サ」及び「ス」の音を共通にするものであって、差異音である「ネ」の音は、子音の「n」に母音「e」が伴った音節であり、「n」は口腔の調音器官が閉鎖を形成し、声を伴った呼気が咽頭からすぐ鼻腔を通じて流出する場合に生ずる音で(甲第4号証)、響きが弱く明瞭さを欠く音とされており、「ネ」の音で明瞭に聴取されるのは、母音の「e 」(エ)というべきである。

そうすると、「エクサス」と「ネクサス」の称呼における「エ」と「ネ」の差異は、子音の「n」の有無の差異のみといえ、極めて近似の音というべきであるから、これらが称呼の冒頭に存すことを考慮しても、「エ」、「ネ」の差異の称呼全体に及ぼす影響は、極めて僅かなものであって、互いに紛らわしい類似のものといわざるを得ない。

もっとも、本件商標と引用商標は、その外観を異にするものではあるが、両商標が出所の混同を生じさせることはないといった特段の事情は、見出せない。

(2)両商標の指定商品は、「自転車部品及び附属品(タイヤ,チューブを除く)」において同一であり、また、当該商品と「自転車」は、部品あるいは附属品と完成品という密接な関係にあり、その生産者、流通経過及び需要者を同じくするものであるから、互いに類似の商品というべきものでる。

(3)してみれば、本件商標は、引用商標と称呼において紛らわしい類似のものであって、本件商標の指定商品と同一又は類似の商品について使用するものである。

以上、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、その登録は、同法第46条の規定により無効とされるべきである。

4 被請求人の答弁

被請求人は、何ら答弁をしていない。

5 当審の判断

本件商標から「エクサス」の称呼を、引用商標から「ネクサス」の称呼を生ずることは、両商標の構成から明らかである。そこで、両称呼を比較すると、4音構成中「クサス」の3音を同一とし、異なる1音も「エ」と「ネ」であって、母音を同じくし、子音として鼻音の「n」を有するかどうかという点においてのみ相違するから、両商標をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調、語感が互いに近似して紛らわしく、称呼上類似する商標というべきである。

そして、本件商標及び引用商標は、いずれも、通常の欧文字及び片仮名文字をありふれた字体で横書きしたものにすぎず、外観において特段強い印象を与えるものではなく、また、いずれも造語であって、特段の観念を生ずるものではないから、両商標における外観及び観念は、称呼における上記程度の類似性をしのぐものではない。

してみれば、両商標は、全体的に観察して類似する商標であるというべきである。また、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものである。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、同法第46条第1項の規定により、無効とすべきである。

よって、結論のとおり審決する。

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