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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第15号「論点抽出失敗」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2008−21729(T2008−21729/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2008−21729(T2008−21729/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「ヴァレンチノ」
争点(論点)
論点抽出失敗
適用条文
第4条第1項第15号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2008−21729(T2008−21729/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「ヴァレンチノ」について、商標法第4条第1項第15号への該当性が争われた事例です。主な争点は「論点抽出失敗」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「Alexandra Valentini」の欧文字と「アレクサンドラバレンティーニ」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなり、第18類「かばん類,袋物」を指定商品として、平成19年10月22日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要旨

原査定は、「本願商標は、その構成中に、イタリアの世界的に著名なファッションデザイナーである『Valentino Garavani』が、ファッション関連商品に使用し、著名となっている『Valentino』に極めて酷似する『VALENTINI』の文字を有してなるものであるから、これをその指定商品に使用するときは、前記デザイナーあるいは同デザイナーと何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのごとく、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は、「Alexandra Valentini」の欧文字と「アレクサンドラバレンティーニ」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなるものであるところ、下段の片仮名文字は、上段の欧文字の読みを表したものと認められるものであって、外観上まとまりよく表されており、これより生ずる「アレクサンドラバレンティーニ」の称呼も、やや冗長であるものの、よどみなく一連に称呼し得るものである。

そして、本願商標は、外国人名として看取されるものであって、全体として「アレクサンドラバレンティーニ」という特定人の名称を表した如き観念を理解させるものである。

他方、原査定が引用する「VALENTINO」の欧文字からなる商標(以下「引用商標」という。)は、「ヴァレンチノ」の称呼を生じ、「『バレンチノ』というイタリア人の氏名」及び「『Valentino Garavani』(ヴァレンテーノ・ガラバーニ)に係るブランド」の観念を生ずるものと認められる。

また、本願商標構成中の「Valentini」及び「バレンティーニ」の文字部分と引用商標を比較するに、欧文字部分において、末尾の文字が「I」と「O」の差異を有し、それぞれから生ずる「バレンティーニ」の称呼と「ヴァレンチノ」の称呼とは、「バ(ヴァ)レンティ(チ)」の音がほぼ共通であり、「ティ(チ)」の音に続く長音の有無の差異及び語尾の「ニ」の音と「ノ」の音に差異を有するものであるところ、「ニ」の音と「ノ」の音は、それぞれ比較的近似しない母音(i)と母音(o)からなるものであり、また、「バレンティーニ」の称呼は、「ティ」の音が長音をともなって強く発音されるのに対し、「ヴァレンチノ」の称呼は、平坦な調子で発音されるという差異を有するものである。

(2)混同を生ずるおそれの有無

前記(1)のとおり、本願商標は特定人の名称と認識されるものであって、かつ、「VALENTINI」及び「バレンティーニ」の文字部分と引用商標とは、前記(1)のとおり、外観及び称呼において差異を有するものであることからすると、引用商標がファッション関連商品に使用され、「Valentino Garavani」(ヴァレンテーノ・ガラバーニ)に係る商品を表すブランド名称として需要者、取引者に広く認識されているものと認められ、本願指定商品には、かばんなどのファッション関連商品が含まれているとしても、本願商標から「VALENTINI」及び「バレンティーニ」の文字部分のみが、これより直ちに看者の注意をひくものとは認め難い。

そうとすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者、取引者をして、「Valentino Garavani」(ヴァレンテーノ・ガラバーニ)又は同人と組織的、経済的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのごとく、商品の出所について混同を生ずるおそれはないというのが相当である。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものとはいえないから、これを理由に本願を拒絶することはできない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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