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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「略語結合の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:平成10年審判第10463号|請求不成立)

審判番号
平成10年審判第10463号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
略語結合の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成10年審判第10463号・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「略語結合の識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「HDLCD」の文字を横書きしてなり、第9類「気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、平成8年12月6日に登録出願されたものである。

2 原審における査定の理由

この商標登録出願に係る商標は、「HDLCD」の文字を書してなるところ、高密度テレビジョン(high density television)をHDTVと略称することからすれば、本願商標中「HD」の文字は他の語に冠して高密度(high density)を表す略語として一般的に使用されており、「LCD」の文字は液晶表示装置(Liquid CrystaI Display)の略語であるから、全体として「高密度の液晶表示装置」の意味合いを認識させ、これをその指定商品中、前記商品に使用しても単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。

3 当審の判断

本願商標は、「HDLCD」の欧文字を横書きしてなるものである。

ところで、本願商標の指定商品の属する分野では、複数の欧文字を組み合わせて商品についての機能や品質を表すものとして使用することは一般的に多用されており、この事実は、日常の経験則に照らし、よく知られているものである。例えば、読み出し専用メモリのコンパクトディスクのことを「CD−ROM(あるいは、CDROM)」と、また、情報の書換可能な読み出し専用メモリのことを「EPROM」と欧文字で表し使用されている。

そうであるから、本願商標についてみるとき、需要者は、これを指定商品との関係を考慮してそれぞれの語の持つ意味を欧文字の組合せにより分離して判断することも又自然なことといえる。

そうすると、本願商標をその指定商品中の「高品位テレビジョン」(HDTV)をみるとき、この分野では従来のブラウン管方式のものに加えて液晶表示方式(LCD)のものが開発され、この技術は特許出願公開もされ、その技術内容について「日経マイクロデバイス」(平成11年4月号日経BP社発行)においても紹介されているところである。

そうとすれば、本願商標「HDLCD」をその指定商品中の「高品位液晶表示装置」について使用する場合、その構成中前半の「HD」の文字は、「高品位」(high definition)の、そして、その後半部の「LCD」の文字は、「液晶表示装置」(Liquid CrystaI Display)の略語であると認識されるものであり、これに接する取引者、需要者は、前記事情よりして、当該商品が「高品位液晶表示装置」であることを容易に認識し、理解するにとどまるというのが相当である。

してみれば、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示したにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たさないものといわなければならない。

したがって、本願商標をその指定商品中の「高品位液晶表示装置」について使用するときは、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記以外の商品について使用するときは商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるから、第4条第1項第16号に該当するとして拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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