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結論

敗訴(請求棄却)

商標「MERCK−BANYU」の結合商標の称呼類似性(第4条第1項第11号・第4条第1項第15号|審判異議2006−90501(T2006−90501/J7))

審判番号
異議2006−90501(T2006−90501/J7)
審判種別
異議

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「MERCK−BANYU」
争点(論点)
結合商標の称呼類似性
適用条文
第4条第1項第11号・第4条第1項第15号
指定商品・役務の区分
第1類・第3類・第5類・第9類・第10類・第16類・第30類・第41類・第42類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2006−90501(T2006−90501/J7)・異議)は、本件商標「MERCK−BANYU」について、商標法第4条第1項第11号・第4条第1項第15号への該当性が争われた事例です。主な争点は「結合商標の称呼類似性」です。指定商品・役務は第1類・第3類・第5類・第9類ほかに属します。特許庁は「登録第4965333号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4965333号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4965333号商標(以下「本件商標」という。)は、「MERCK−BANYU」の欧文字を横書きしてなり、平成17年8月9日に登録出願、第1類、第3類、第5類、第9類、第10類、第16類、第30類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同18年6月12日に登録査定、同年6月30日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る以下の(a)ないし(i)に示す登録商標(以下「引用商標」という。)と「メルク」の称呼において類似する商標である。

また、引用商標は、著名な医薬品・化学品メーカーの商号であり、商標中に「MERCK」を含む本件商標が使用された場合、引用商標の権利者の商品と出所の混同を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。

(a)「Merck」の文字を横書きしてなり、昭和30年5月31日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同32年2月14日に設定登録された登録第496397号商標

(b)「MERCK」の文字を横書きしてなり、昭和45年10月16日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同48年5月1日に設定登録、その後平成16年3月10日に第2類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録された登録第1010985号商標

(c)「メルク」の文字を横書きしてなり、昭和45年10月16日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同48年5月1日に設定登録、その後平成16年3月3日に第2類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録された登録第1010986号商標

(d)「メルク」の文字を横書きしてなり、昭和54年11月7日に登録出願、第10類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年9月21日に設定登録された登録第2261356号商標

(e)「MERCK」の文字を横書きしてなり、昭和54年10月12日に登録出願、第10類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年5月31日に設定登録された登録第2231159号商標

(f)別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成13年10月12日に国際商標登録出願(優先権主張、ドイツ国 出願日2001.05.17)第1類ないし第3類、第5類、第10類、第16類、第29類、第30類、第35類及び第42類に属する国際商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成15年11月28日に設定登録された国際登録第770038号商標

(g)別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成13年10月12日に国際商標登録出願(優先権主張、ドイツ国 出願日2001.05.17)第1類ないし第3類、第5類、第9類、第10類、第16類、第29類、第30類、第35類及び第42類に属する国際商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成16年3月19日に設定登録された国際登録第770114号商標

(h)別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成13年10月12日に国際商標登録出願(優先権主張、ドイツ国 出願日2001.05.17)第1類ないし第3類、第5類、第9類、第10類、第16類、第29類、第30類、第35類及び第42類に属する国際商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成16年3月19日に設定登録された国際登録第770115号商標

(i)別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成13年10月12日に国際商標登録出願(優先権主張、ドイツ国 出願日2001.05.17)第1類ないし第3類、第5類、第9類、第10類、第16類、第29類、第30類、第35類及び第42類に属する国際商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成16年3月19日に設定登録された国際登録第770116号商標

これらの引用商標は、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、前記のとおり、「MERCK−BANYU」の文字を書してなるところ、各構成文字は、中央にハイフンを配し、同じ書体、同じ大きさで外観上まとまりよく一体に構成されているものであり、これより生ずる「メルクバンユウ」の称呼もよどみなく、一気一連に称呼できるものである。

そして、たとえ、構成中の「BANYU」の文字が商標権者の商号の一部を表すものであるとしても、かかる構成においては、むしろ構成全体をもって一体不可分のものとして認識し、把握されるとみるのが自然である。

そうとすると、本件商標は、その構成文字全体に相応して、「メルクバンユウ」の称呼のみが生ずるものである。

他方、引用商標は、前記の構成文字に相応し、「メルク」の称呼を生ずるものである。

そこで、本件商標から生ずる「メルクバンユウ」の称呼と、引用商標から生ずる「メルク」の称呼とを比較するに、両称呼は、その構成音数に明らかな差異が認められ、十分に聴別し得るものである。

また、本件商標と引用商標とは、前記のとおりの構成よりなるものであり、外観において明白な差異が認められ、観念においては、本件商標が格別の観念の生じない造語であるというべきであるから、比較すべきところがない。

してみると、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれよりみても何ら相紛れるおそれのない、非類似の商標とみるのが相当であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。

(2)商標法第4条第1項第15号について

上記したとおり、本件商標と引用商標とは、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者をして引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品及び役務が申立人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品又は役務の出所について混同を生じさせるおそれはないものというべきである。

(3)まとめ

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項により、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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