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商標「ミクソロジー」のミクソロジーの品質表示性(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号・第4条第1項第7号|審判異議2007−900175(T2007−900175/J7))

審判番号
異議2007−900175(T2007−900175/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「ミクソロジー」
争点(論点)
ミクソロジーの品質表示性
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号・第4条第1項第7号
指定商品・役務の区分
第33類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2007−900175(T2007−900175/J7)・異議)は、本件商標「ミクソロジー」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号・第4条第1項第7号への該当性が争われた事例です。主な争点は「ミクソロジーの品質表示性」です。指定商品・役務は第33類に属します。特許庁は「登録第5016767号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第5016767号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5016767号商標(以下「本件商標」という。)は、「ミクソロジー」の片仮名文字と「MIXOLOGY」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成18年4月13日に登録出願、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」を指定商品として、同年11月13日に登録査定、同19年1月12日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要点)

(1)登録異議申立人「イー・エス・ジャパン株式会社」の申立ての理由

本件商標は、「ミクソロジー」の仮名文字及び「MIXOLOGY」の欧文字を普通に用いられる方法で表示したに過ぎないから、指定商品中「ミクソロジーの手法により作ったカクテル(ミクソロジーカクテル)等の洋酒、ミクソロジーカクテルのベースとなる酒」に使用しても商品の品質を表示するに過ぎず、自他商品識別標識として機能を果たし得ない。また、該商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがある。

よって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものである。

(2)登録異議申立人「サントリー株式会社」の申立ての理由

本件商標は、上段に「ミクソロジー」の文字を、下段には「MIXOLOGY」の文字を併記した商標である。しかし、当該商標は、「お酒に新鮮な果物や野菜、ハーブやスパイスを自由に組み合わせて作られるカクテルをつくる方法、あるいは、当該カクテルそのもの」を示す言葉として知られており、その指定商品中の「カクテル」については、商品の製法表示、あるいはカクテルの中でも特定の方法を用いて作ったカクテルの名称として認識されるにすぎず、その他の商品については、商品の品質の誤認を与えるものである。また、一般に「ミクソロジーカクテル」を使用できないのであれば、社会公共の利益に反するものである。

よって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第7号及び同第16号に違反して登録されたものである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について

本件商標は、前記したとおりの構成からなるところ、甲各号証によれば、「MIXOLOGY」の語(文字)は、「MIX」(混ぜる)に「学問、学説」を意味する「OLOGY」の語を結びつけた造語であり、「ミックスする学問」程の意味合いを表すものであること、また、「MIXOLOGY」の語と関連する語として「MIXOLOGIST」という語があり、この語は、リキュール類(果実酒)を使わずフレッシュなフルーツや野菜、ハーブなど様々な自然素材を用いてカクテルを作る人を表す語として用いられているものであって、1990年代頃からロンドンのバーテンダー達の中で、自らを「Mixologist」と名乗る者が現れ始め、健康ブームとも相俟って、ミクソロジストの呼称は、世界各国へと拡がり、我が国においてもミクソロジストを名乗るバーテンダーが増えていること、そして、このミクソロジストがカクテルを作る際に駆使する技法を「ミクソロジー/MIXOLOGY」と称していること等の各事実を認めることができる。

しかしながら、これら甲各号証において、「ミクソロジー/MIXOLOGY」の語が使用されているのは、専ら、「ミクソロジスト/MIXOLOGIST」と称されるバーテンダーがバー等のカウンター内で顧客の目の前で、その注文に応じてカクテルを作る際に駆使する技法ないしは、その技法を駆使して作られたカクテルを表す語として使用されているものであって、本件商標の指定商品について、その商品の品質等を表示する語として一般的に使用されているものとは認められない。

そうとすれば、本件商標の指定商品との関係においてみた場合、「ミクソロジー/MIXOLOGY」の語からミクソロジストが技法を駆使して作ったカクテル等の如き漠然とした意味合いを暗示させることがあるとしても、その商品の品質を直接的、かつ、具体的に表示するものとは認められない。

してみれば、本件商標は、その指定商品との関係においては、直ちにその商品の用途、品質等を表したものとまではいい難く、これを本件商標の指定商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、また、その指定商品中のいずれの商品について使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものとはいえない。

(2)商標法第4条第1項第7号について

上記のとおり、「ミクソロジー/MIXOLOGY」の語は、本件商標の指定商品との関係においては具体的な商品の品質等を表すものではなく、商標法第3条との関係においてみても独占適応性を欠く語であるとまではいえない語であって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、他に、本件商標が社会公共の利益に反する商標であるとする理由も見当たらない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号に違反してされたものとはいえない。

(3)まとめ

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第16号及び同第7号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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