sokuhyo弁理士法人WATT 監修

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結論

敗訴(請求棄却)

商標「クロワッサン餃子」と「食肉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食用水産物の小…」の論点抽出失敗(第4条第1項第11号|審判不服2012−3363(T2012−3363/J1))

審判番号
不服2012−3363(T2012−3363/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「クロワッサン餃子」引用商標「食肉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食用水産物の小…」
争点(論点)
論点抽出失敗
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2012−3363(T2012−3363/J1)・不服)は、本件商標「クロワッサン餃子」と引用商標「食肉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食用水産物の小…」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「論点抽出失敗」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「クロワッサン餃子」の文字を標準文字で表してなり、第30類「ぎょうざ」を指定商品として、平成23年4月28日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、拒絶の理由に引用した登録第5184598号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成19年5月28日登録出願、第35類「食肉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食用水産物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,野菜及び果実の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,清涼飲料及び果実飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,加工食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,家具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,敷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,カーテン・テーブル掛けの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,壁掛けの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,手動利器・手動工具及び金具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,浴室用腰掛け・浴室用手おけの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,家庭園芸用の植木鉢・プランター・じょうろの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,花瓶・水盤の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,花及び木の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,造花(「造花の花輪」を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,紙類及び文房具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,喫煙用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、平成20年11月28日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

商標法第4条第1項第11号に係る商標の類否は、同一又は類似の商品又は役務に使用された商標が、その外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して、その商品又は役務に係る取引の実情を踏まえつつ全体的に考察すべきものであり、複数の構成部分を組み合わせた結合商標と解されるものについて、商標の構成部分の一部を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することは、その部分が取引者、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合や、それ以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認められる場合などを除き、許されないというべきである(最高裁平成19年(行ヒ)第223号 同20年9月8日第二小法廷判決)。

(2)本願商標について

本願商標は、「クロワッサン餃子」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成は、片仮名と漢字により表されているものであるから、文字種の相違により、「クロワッサン」と「餃子」の文字とが、視覚上分離して観察され得るものである。

そして、本願商標の構成中、後半の「餃子」の文字部分は、本願商標の指定商品である「ぎょうざ」を表すものであって、その指定商品の普通名称を表す語であることからすれば、該文字部分は、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないものというべきであり、出所識別標識としての称呼、観念が生じないものと判断するのが相当である。

また、語頭に位置する「クロワッサン」の文字部分は、本願指定商品との関係において、十分に商品の出所識別標識としての機能を果たしうるものであり、該文字部分は、取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと判断するのが相当である。

そうすると、本願商標は、その構成中、「クロワッサン」の文字が、独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、これより、「クロワッサン」の称呼をも生じ、「三日月。バターを多く使ったパイ種の三日月パン。」(現代用語の基礎知識2011 自由国民社)の観念を生ずるものである。

(3)引用商標について

引用商標は、別掲のとおり、「CROISSANT」と「クロワッサン」の文字を二段に書してなるものであるところ、それらの構成に相応して「クロワッサン」の称呼及び「三日月。バターを多く使ったパイ種の三日月パン。」の観念を生ずるものである。

(4)本願商標と引用商標の類否について

そこで、本願商標と引用商標の類否について検討するに、両商標の外観についてみると、それぞれの構成全体においては区別できるとしても、本願商標と引用商標とは、その構成中の「クロワッサン」の片仮名部分の文字綴りを同じくするものであるから、外観上、近似した印象を与えるものである。

そして、称呼については、両商標は、「クロワッサン」の称呼を同一にするものである。

また、観念については、両商標は、「三日月。バターを多く使ったパイ種の三日月パン。」の観念を共通にするものである。

してみると、本願商標と引用商標とは、外観においては近似し、「クロワッサン」の称呼及び「三日月。バターを多く使ったパイ種の三日月パン。」の観念を共通にする類似の商標であって、かつ、本願商標の指定商品と引用商標の指定役務とは、取引者・需要者・販売場所等を共通にする類似のものである。

(5)請求人の主張について

請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標もこれらと同様に登録されるべきである旨主張するが、請求人が挙げる過去の併存する登録第4708976号商標は、「Cafe CROISSANT」(「e」にはアクサン・グラーヴが付されている。以下同じ。)の文字を書してなるところ、その構成文字はすべて欧文字であり、片仮名と漢字により表されている本願商標とは、その構成態様が異なるものである。また、「Cafe」の文字は、「歩道に張り出したカフェテラスつきのレストラン。料理店。コーヒー店。」等の意味をも有する語(ランダムハウス英和大辞典第2版 小学館)であり、必ずしもその指定商品の普通名称とはいい難いものである。そして、商標の類否の判断は、当該出願に係る商標と他人の登録商標との対比において、個別、具体的に判断すべきものであるから、過去の登録例の判断に拘束されることなく検討されるべきものであるところ、本願商標と引用商標とは、上記認定のとおりであるから、請求人の主張を採用することができない。

(6)まとめ

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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