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結論

勝訴(請求認容)

商標「錦山」の同称呼異字商標の類否(第4条第1項第11号|審判不服2013−8011(T2013−8011/J1))

審判番号
不服2013−8011(T2013−8011/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「錦山」
争点(論点)
同称呼異字商標の類否
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2013−8011(T2013−8011/J1)・不服)は、本件商標「錦山」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「同称呼異字商標の類否」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「錦山」の文字を標準文字で表してなり,第35類「菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,米穀類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,牛乳の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,天然ミネラルウォーターの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,加工トマト及び加工果実の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,氷の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,調味料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,香辛料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,アイスクリームのもと・シャーベットのもとの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,コーヒー豆の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,穀物の加工品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,アーモンドペーストの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ぎょうざ・すし・たこ焼き・べんとうの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,イーストパウダーの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,即席菓子のもとの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,酒かすの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,サプリメントの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として,平成24年3月2日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願の拒絶の理由に引用した登録第5076107号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲のとおりの構成からなり,平成19年1月16日に登録出願,第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,食品香料(精油のものを除く。),茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及びパン,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン」を指定商品として,同年9月7日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は,「錦山」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成文字に相応して,「ニシキヤマ」又は「キンザン」の称呼を生じるものである。そして,該文字は,「韓国中南部,忠清南道東部,錦山郡の中心町」の地名を表す語であるが,一般的な辞書等には記載されておらず,我が国において,一般に親しまれ,知られている語ともいえないことから,特定の観念を生じないものである。

他方,引用商標は,別掲のとおり,「金山」の漢字と,その右側に,該文字の読みを特定したものと認められる「きんざん」の平仮名を筆文字風に縦書きし,これらの文字の下部に,「灘」の文字を中心に配置した図形を表してなるものである。

そして,引用商標の構成中,「金山」及び「きんざん」の文字部分は,「金鉱石を埋蔵・産出する鉱山」の意味を有する語であって,また,該文字部分は,引用商標の主たる部分として大きく顕著に表されており,該部分をもって取引にあたる場合も決して少なくないとみるのが相当である。

してみれば,引用商標は,その構成中の「金山」及び「きんざん」の文字部分に相応して,「キンザン」の称呼を生じ,また,これらの文字部分からは,「金鉱石を埋蔵・産出する鉱山」の観念を生じるものである。

そこで,本願商標と引用商標との類否について検討するに,外観においては,本願商標と引用商標の構成は,それぞれ上記のとおりであり,「錦山」と「金山」の文字とは,漢字の二文字目の「山」を共通にするものの,両者の一文字目は,「錦」と「金」の漢字であって,明らかに異なるものであるから,両商標は,外観上明確に区別できるものである。

次に,称呼においては,本願商標から生じる「ニシキヤマ」の称呼と引用商標から生じる「キンザン」の称呼とは,音構成に明らかな相違があるから,両称呼は,明確に区別できるものである。また,本願商標から生じる「キンザン」の称呼と引用商標の「キンザン」の称呼とは,その称呼において共通するものである。

また,観念においては,本願商標からは特定の観念を生じないのに対し,引用商標からは「金鉱石を埋蔵・産出する鉱山」の観念を生じるものであるから,両商標は,観念上類似するとはいえないものである。

そうとすれば,本願商標と引用商標とは,「キンザン」の称呼を共通にする場合があるとしても,外観において明確に区別でき,観念において類似するものではないことから,両商標の比較において,一の称呼の共通性が他の外観及び観念における差異を凌駕するものとはいい難く,外観,称呼及び観念を総合的に判断すると,両商標は,商品及び役務の出所の誤認,混同を生ずるおそれのないものであり,全体として非類似の商標というのが相当である。

以上のとおり,本願商標と引用商標とは,互いに類似しない商標であって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,妥当でなく,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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