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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼類似と外観・観念の差異」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2014−4723(T2014−4723/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2014−4723(T2014−4723/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤」
争点(論点)
称呼類似と外観・観念の差異
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2014−4723(T2014−4723/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似と外観・観念の差異」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「瞬缶」の漢字を標準文字で表してなり、第1類「指紋検出剤,その他の化学品」並びに第6類及び第11類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成25年5月28日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、拒絶の理由に引用した登録第4532874号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成12年10月6日に登録出願され、「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤」を含む第30類、第29類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年12月28日に設定登録されたものであり、その後、同24年1月10日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「瞬缶」の漢字を標準文字で表してなるところ、該語は、辞書等に載録されている語ではなく、一種の造語からなるものとして認識し、把握されるものである。

そうすると、本願商標は、特定の観念を生じないものであり、また、その構成文字に相応して、「シュンカン」と称呼されるとみるのが相当である。

他方、引用商標は、前記2のとおり、「しゅんかん」の平仮名と「旬間」の漢字を上下2段に書してなるところ、「旬間」の漢字は、「ジュンカン」の読みと「10日間」の意味を有する成語(広辞苑第6版)として知られているものであり、かつ、上段と下段がやや間隔を空けて配置されていることからすれば、かかる構成からなる引用商標において、その構成中の「しゅんかん」の平仮名が「旬間」の漢字の読みを表したものと直ちに認識されるともいい難い。

そうすると、引用商標は、構成中の「しゅんかん」の平仮名と「旬間」の漢字のそれぞれが自他商品の識別標識として機能を発揮し得るものであって、「旬間」の文字部分からは、「10日間」の観念と「ジュンカン」の称呼を生じるものであり、また、「しゅんかん」の文字部分からは、特定の観念は生じず、「シュンカン」の称呼を生じるものとみるのが相当である。

そこで、本願商標と引用商標の類否について検討するに、本願商標と引用商標の構成中の「しゅんかん」の文字部分とを比較すると、両者は、称呼において「シュンカン」の称呼を共通にするものの、漢字と片仮名及び文字数において顕著な差異があるから、外観上、全く異なった印象を看者に与えるものであり、共に特定の観念を生じないことから、観念上、類似するとはいえないものである。

次に、本願商標と引用商標の構成中の「旬間」の文字部分とを比較すると、本願商標から生じる「シュンカン」の称呼と引用商標の構成中の「旬間」の漢字から生じる「ジュンカン」の称呼とは、称呼の聴別上重要な要素を占める語頭において、清音「シ」と濁音「ジ」に差異を有し、かつ、2音目に撥音「ン」を伴うことにより、該差異音がさらに強調されるものであるから、4音という比較的短い音構成にあっては、この差異が称呼全体に与える影響は少なくなく、両称呼をそれぞれ一連に称呼したときには、全体の音感が相違し、明瞭に聴取し得るものである。また、両者は、全ての構成文字を異にすることから、外観上、判然と区別し得るものであり、さらに、本願商標からは特定の観念が生じないのに対し、「旬間」の漢字からは「10日間」の観念が生じるから、観念上、相紛れるおそれのないものである。

してみれば、本願商標は、引用商標の構成中の「しゅんかん」の文字部分とは、称呼を共通にすることがあるとしても、外観においては明らかな差異を有し、観念において類似するとはいえないものであり、かつ、「旬間」の文字部分とは、称呼及び外観において相違し、観念において相紛れるおそれのないものであるから、本願商標と引用商標をその指定商品に使用しても、商品の出所について誤認混同を生じるおそれはないものであり、両者は、非類似の商標というべきである。

したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消を免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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