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結論

敗訴(請求棄却)

第3条第1項第6号「広告的表現の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:平成10年審判第5381号|請求不成立)

審判番号
平成10年審判第5381号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
広告的表現の識別力
適用条文
第3条第1項第6号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成10年審判第5381号・不服)は、本件商標について、商標法第3条第1項第6号への該当性が争われた事例です。主な争点は「広告的表現の識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「グレにこれだ!」の文字を横書きしてなり、第31類「グレ用加工釣り餌・グレ用活き餌・その他のグレ釣り用餌」を指定商品として、平成8年1月25日登録出願、その後、平成9年7月22日付け手続補正書をもって、指定商品を「グレ用加工釣り餌・グレ用生き餌・その他のグレ釣り用餌」と補正したものである。

2 原査定の理由

原査定は、「本願商標は、指定商品との関係において『グレ(メジナ)にはこれがいい』の如き意味合いを認識させるにすぎない『グレにこれだ!』の文字を普通に用いられる方法をもって書してなるものであるから、これをその指定商品について使用しても、需要者が何人の業務に係る商品であるかを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。

3 請求人の主張

本願商標の構成中「これだ」の文字部分の意味合いは「空間的・時間的または心理的に、話し手の近くにあるものを指し示す語。今、自分が話題にしている物・事・人。」等である。

また、本願商標の構成中「これだ」の文字部分から「これがいい」との意味合いは生じず、本願商標が十分自他商品識別力を有することは、過去の審査例の事実からも明白である。

さらに、本願商標が属する指定商品の取引分野において、「グレにこれだ!」の語が、「グレ(メジナ)にはこれがいい」との意味合いを直接的に表現する語として普通に使用されている事実は全くないものである。

本願商標は上述の如く、同書・同大・同間隔にて一連かつ一体に表示したから、その表示形態に外観上の一体性が有り、また発音上音数が6音と比較的少なく簡明で、まとまり良く発音しやすいものである。このように、一体不可分な「グレにこれだ!」の語は、日常語、外来語、新語、俗語、略語等ではなく、特定の観念を有しない造語であるとともに釣り用餌業界に於いて一定の観念を有する語として使用されている事実はなく、自他商品識別標識としての機能を十分発揮し得るものであるから、原査定は取り消されるべきである。

4 当審の判断

自己の製造、販売に係る商品について、その顧客誘引のための宣伝・広告において、当該商品が優良品であるとの印象を強く与えるために、商品を誇示、強調した種々のキャッチフレーズを採択使用していることは、一般に知られているところである。

そこで、本願商標についてみると、「グレにこれだ!」の文字を横書きしてなるところ、指定商品との関係では、グレ釣りの餌にはグレ釣り用に加工されたオキアミ・アミエビ、石ゴカイ等が使用されていることよりすれば、「グレ(メジナ)を釣るのに最も適している餌は、この餌しかない。」の意味合いを理解する「グレにこれだ!」の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これを指定商品に使用するときは、「グレ(メジナ)を釣るには、この餌だ!」という意味合いを端的に強調、誇示したキャッチフレーズの一種であると取引者、需要者をして理解、認識させるにとどまり、自他商品識別標識の機能を果たすものとは把握しないものとみるのが相当である。

してみると、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものといわざるを得ない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、登録すべき限りでない。

請求人は、本願商標の構成中「これだ」の文字部分が十分自他商品識別力を有することは、過去の審査例の事実からも明白である旨主張するが、「これだ」の商標は、商品の品質を具体的に表示したものとは、理解、認識されるものではないが、本願商標は、これに「グレに」の文字が加わることにより、時間、場所、物、人等を特定することになり、指定商品との関係からみると、「グレ(メジナ)を釣るには、この餌だ!」というように、商品の品質を誇張するキャッチフレーズの表現になるものであるから、請求人の主張は、採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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