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結論

敗訴(請求棄却)

第3条第1項第6号「産地表示の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:平成11年審判第325号|請求不成立)

審判番号
平成11年審判第325号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
産地表示の識別力
適用条文
第3条第1項第6号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成11年審判第325号・不服)は、本件商標について、商標法第3条第1項第6号への該当性が争われた事例です。主な争点は「産地表示の識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「大阪・鶴橋コリアタウン発」の文字を横書してなり、第29類「加工水産物、加工野菜及び加工果実」を指定商品として、平成8年3月19日に登録出願されたものである。

2 原査定の理由

原査定は、「本願商標は、『大阪・鶴橋コリアタウン発』の文字を書してなるところ、その構成中『大阪・鶴橋』の文字は大阪市生野区の北西部の地域名であって、商品の産地、販売地を表示するものと認識され、『コリアタウン』の文字は、横浜の中華街のような『韓国人街』の地域を認識するものであり、また、『発』の文字はその商品がその場所から製造、発送されたことを容易に認識するものであるから、これを本願指定商品に使用しても、需要者が何人かの業務に係る商品であるかを認識することができない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」として、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は「大阪・鶴橋コリアタウン発」の文字を横書きしてなるところ、「大阪・鶴橋」は、大阪市生野区の「鶴橋」駅周辺をさす地域名であって、同地域に韓国産の商品を販売している商店が集まっている繁華街で、通称「コリアタウン」と呼ばれている御幸通商店街があるものと認められる(「るるぶ情報版」京阪神16 大阪おもしろ遊び場ガイド ’01 2001年3月1日、JTB発行、「Livingなには」1996年4月27日発行、甲第25号証)。

そして、「発」は、「出ること、出すこと」(広辞苑)等を意味する語である。

そうとすれば、「大阪・鶴橋コリアタウン発」の文字よりなる本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、該商品が「大阪・鶴橋のコリアタウン(御幸商店街)で製造され、そこから発送されたもの」であると認識、理解するに止まるものと判断するのが相当である。

したがって、本願商標は、これを本願指定商品に使用しても需要者が何人かの業務に係る商品であるかを認識することができないものであり、特段の 事情がない限り自他商品の識別力がないものである。

(2)請求人は、本願商標を使用した結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることかを認識することができると主張し、証拠方法として、甲第1号証ないし同第48号証(枝番号を含む)を提出している。

そこで、請求人提出の証拠を検討するに、

(A)本願商標「大阪・鶴橋コリアタウン発」の文字が掲載されていないもの

(ア)甲第13号証(平成6年9月20日付朝日新聞抜粋)

(イ)甲第14号証ないし同18号証(関西テレビ・毎日放送・テレビ大阪放送分のワンシーンの写真)

(ウ)甲第19号証(コーシンニュース)

(エ)甲第20号証(株式会社光文社発行「おもろい韓国人」)

(オ)甲第21号証(大丸ホームショッピング 「大丸のおいしさ自慢」)

(カ)甲第25号証(リビングなにわ 1996年4月27日版抜粋)

(キ)甲第27号証(株式会社ワールドフォトプレス発行 「流行通販」1997 2月号)

(ク)甲第29号証(平成7年6月1日 日本流通産業新聞 抜粋)

(ケ)甲第31号証(平成8年5月28日 朝鮮新聞第4頁)

(B)本願商標のみの使用とは認められないもの

本願商標は掲載されているが、それ以外に「韓国味紀行」の文字よりなる商標若しくは他の文字・自他商品の識別力を有する図形と共に使用されているもの

(ア)甲第12号証(有限会社コーシン物産 会社案内)

(イ)甲第22号証及び同第23号証(「96 正札竹村のお歳暮 こころの絆」「96 正札竹村 夏だから、元気印のギフト」)

(ウ)甲第26号証(統一日報 平成8年7月26日抜粋)

(エ)甲第28号証(有限会社コーシン物産 商品広告)

(オ)甲第30号証(有限会社コーシン物産 商品広告)

(カ)甲第38号証(有限会社コーシン物産 商品ラベル)

(キ)甲第39号証(有限会社コーシン物産 商品ラベル)

(ク)甲第40号証(有限会社コーシン物産 商品広告)

(ケ)甲第42号及び同第43号(有限会社コーシン物産 封筒)

(C)本願商標の指定商品の使用しているとは認められないもの

(ア)甲第33号証及び同第34号証(有限会社コーシン物産製造 商品「大阪の冷麺」パッケージ、商品「韓国キムチ チゲ鍋スープ」パッケージ)

(イ)甲第35号証(有限会社コーシン物産製造 商品「韓国料理調味料」パッケージ)

(ウ)甲第36号証(有限会社コーシン物産製造 商品「韓国宮廷冷麺」パッケージ)

(エ)甲第37号証(有限会社コーシン物産製造 商品「参鶏湯」パッケージ)

(オ)甲第45号証及び同第46号証(有限会社コーシン物産 配送車両の写真 大阪学童保育連絡協議会発行「学童保育物語 「泣いて笑ってきらめいて」)

(D)甲第47号証の1ないし同号証の17の証明書は、あらかじめ証明事項を記載した書面に各人が記名捺印をしたにすぎず、また、証明書の中には、本願の指定商品の記載のないものもあり、該証明書によっては、本願商標が指定商品に関して使用された結果、広く需要者に知られていることを認めることはできない。

(3)他に本願商標をその指定商品に使用したと認め得る証拠はない。

そうとすると、請求人が提出した証拠方法によっては、本願商標がその指定商品に使用された結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至ったものと認めることはできない。

したがって、本願商標を商標法第3条第1号第6項に該当するものとした原査定は、妥当であって取り消す限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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