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結論

敗訴(請求棄却)

第3条第1項第3号「スチールツーバイの記述性」の商標審決・判断理由(審判番号:平成10年審判第16563号|請求不成立)

審判番号
平成10年審判第16563号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
スチールツーバイの記述性
適用条文
第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成10年審判第16563号・不服)は、本件商標について、商標法第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「スチールツーバイの記述性」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「スチールツーバイの家」の文字を横書きしてなり、第6類願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年3月19日登録出願、その後、指定商品については、平成10年7月21日付手続補正書をもって、「建築用又は構築用の金属製専用材料、金属製建造物組立てセット」と減縮補正したものである。

2 原査定の理由

原査定は、『本願商標は、全体として「ツーバイフォー(2インチ×4インチ)工法住宅の枠材に使用されている木材を、板厚1ミリメートル程度の亜鉛メッキ鋼板を加工した軽量形鋼で代替した枠組工法住宅であるスチールハウス」を容易に想起させる「スチールツーバイの家」の文字を普通に書してなるものであるから、これを補正後の指定商品に使用しても、単に商品の品質を表示したにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。』旨認定して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、その構成前記のとおり「スチールツーバイの家」の文字を表してなるものである。

ところで、日本の住宅の構造・工法についてみると、例えば、1998年1月1日株式会社集英社発行の「情報・知識imidas1998」607頁の住宅に関する項には、「今、時代は多様化の時代。住宅についても同様である。例えば、一戸建ての構造・工法にしても、従来からある軸組み木造、プレハブ住宅、ツーバイフォー工法に、スチールハウスが加わろうとしている。輸入住宅というジャンルもある。....」との記載、及び同頁「スチールハウス」の欄には、「スチールの薄板(厚さ1mm前後)をC字形に成型したものでフレーム(枠組み)を作り、これを構造材として建てる住宅。ツーバイフォー工法に用いられる木材をスチールに置き換えたものと考えればよい。アメリカではかなりの実績があり、1997年には10万戸近い見通しという。わが国でも社団法人鋼材倶楽部が中心となり、製鉄各社(高炉メーカー5社)が研究・開発を進めているが....」との記載が認められる。

そして、「昭和61年1月20日株式会社廣済堂発行」の「図説建築用語事典」の「ツーバイフォー工法/two by four method」の欄には、「木材で組まれたわく組に構造用合板その他これに類するものを打ち付けた床および壁によって、建築物を建築する工法。(2インチ)×(4インチ)材が多用されたのでこの名称がある。」との解説が認められ、住宅用建材や住宅を取り扱う各社の製品カタログをみるに、「平成7年7月1日財団法人建設物価調査会発行」の「建設物価7月号」の「枠組壁工法(ツーバイフォー工法)構造用製材」の頁(127頁)には、該構造用製材の詳細が記載、「昭和59年10月1日三協アルミ住宅用建材総合カタログ全国版」の8頁には「話題の2×4工法/対応のシリーズも」の小見出しのもと「北米で生まれ、日本の風土にもすっかり溶け込んできたツーバイフォー住宅。」との記載、同604頁には「2×4シリーズ/ツーバイフォー」の見出しのもと「脚光をあびるツーバイフォー住宅に対応する、新感覚シリーズ。」との記載が認められる。

また、株式会社ジー・サーチの提供に係る「G−Searchの新聞情報データベース」をみるに、「1994年10月7日付化学工業日報」の3頁には、「積水化学、低価格の木質高級住宅を発売(新オムニバス)」の見出しのもと「積水化学は今月29日から、ツーバイ工法とユニット工法の長所を生かしたツーユー工法による木質系住宅の....発売する。」との記載、「1992年12月26日付日経産業新聞」の4頁には、『三井ホーム、2月4日、東証2部上場を申請−「ツーバイ」で初。』との見出しのもと「....三井ホームは三井不動産系のツーバイフォー住宅メーカー。....」との記載、「1997年9月12日付日経産業新聞」の18頁には「スチール住宅形鋼、NKK・大倉ホーム提携−供給・販売で。」の見出しのもと「....大倉ホームコンポは年商約百十億円のツーバイ住宅用資材販売の大手。....」との記載が認められる。

さらに、いわゆるインターネットで情報を公開しているサイトをみると、「EIKEN SANGYOU HOME PAGE」(http://www.applied.co.jp/Eiken/infomation.html)の題のもと、株式会社栄建産業(茨城県取手市在)の会社概要として「主に、新築一戸建住宅、在来工法、およびツーバイ工法の2バリエーションで、地元取手地区をはじめ、関東一円のユーザーの皆様にお届けしています。....」との紹介、「工藤建設−−住宅事業〜housing enterprise−−」(http://www.kudo.co.jp/housing/index2.html)の題のもと「輸入住宅設計・施工」の項目に「平成7年の10月、20代の社員5名がカナダの住宅メーカーの長期研修に派遣されました。彼らはやがて、大型地下室を備えたツーバイ(2×6)工法住宅の技術を持って帰国し、当社の新規事業を立ち上げたのです。この輸入住宅....」との紹介、同「戸建住宅設計・施工」の項目に「当社では戸建住宅の建設においても多くの実績を重ねてきており、在来工法、プレハブ工法、ツーバイ工法など幅広い工法に対応できる技術・ノウハウを持っています。」との紹介、「2by4工法新日本ハウジングTEL0475−52−4777」(http://www.king.co.jp/shinnihon−housing/2by4.html)の題のもと、ツーバイフォー住宅の特長の一つとしての「耐震性・耐久性」の項目に「ツーバイ工法は、壁、床、天井の3つのパーツで箱型の6面体を作ります。どの面も、他の面によって相互的に支えられ、外からかかる圧力は一点に集中せず、各面にバランスよく分散するため、ゆがみやたわみが起きにくく地震に対する耐力が大きいことが特徴です。」との紹介、「有限会社マルニン建設」(http://www.kochi−bank.co.jp/ksc/029/maru.html)の題のもと「●木造住宅と輸入住宅の良いところをミックスしたディアホームは間取り自由設計。しっかりした基礎、木造軸組みの柱にツーバイ工法の構造用合板で補強した耐久性抜群の構造です。....」との紹介が認められる。

以上のことよりすれば、住宅の構造・工法についても多様化の時代であって、その一つとして「ツーバイフォー工法」があり、それを「ツーバイ工法」と略称され、また、木造ツーバイフォー(2×4)住宅の枠材をスチールに置き換え、その薄板でフレーム(枠組み)を作る枠組工法の住宅の研究・開発が進められると共に販売されている事実を認めることができる。

そうすると、本願商標を構成する「スチールツーバイの家」の文字からは、スチール製の枠組壁工法からなる住宅を容易に認識させるといわなければならない。

したがって、本願商標をその指定商品中「建築用又は構築用の金属製専用材料」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、前記構造・工法からなる住宅用の資材であると理解するに止まるというのが相当であるから、結局、本願商標は商品の品質、用途を表示したものといわざるを得ない。

してみれば、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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