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結論

勝訴(請求認容)

第3条第1項第3号「銘柄鶏の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2003−20573(T2003−20573/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2003−20573(T2003−20573/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
銘柄鶏の識別力
適用条文
第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2003−20573(T2003−20573/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「銘柄鶏の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「めぐみ鶏」の文字を書してなり、第29類「鶏肉,肉製品,卵,加工卵」を指定商品として、平成14年12月6日に登録出願されたものである。そして、その後、指定商品については、原審における同15年7月28日付け提出の手続補正書により、第29類「鶏肉,鶏肉製品」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、社団法人日本食鳥協会が認定している国産銘柄鶏の一である『めぐみどり』を認識させるものであるから、自他商品の識別機能を有するものとは認められない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「めぐみ鶏」の文字を書してなるものである。

そして、社団法人日本食鳥協会(以下「日本食鳥協会」という。)は、「国産銘柄鶏」の一つとして、青森県の「めぐみどり(大地鶏、奥入瀬鶏)」を掲げている。

ところで、日本食鳥協会は、食鳥産業における生産・流通の改善、及び消費の普及増進等を図ることにより、畜産の発展と国民の食生活の改善向上に寄与することを目的として設立された我が国食鳥産業界を代表する唯一の全国組織であり、当該協会では、鶏肉を表示する上で消費者に誤認を与える恐れのある表示や定義について独自の表示ルールを示した「鶏肉表示のガイドライン」を作成している。

そして、当該ガイドラインにおいて、「国産銘柄鶏」の定義は、「(1)現在、国内で生産され、いろいろな名称を附して流通している鶏肉のうち、次に掲げる地鶏及び銘柄鶏(種鶏及び採卵鶏を除く。)を総称して「国産銘柄鶏」という。(2)「国産銘柄鶏」は、鶏種、飼料、飼育方法、出荷日令等について通常のチキンと異なる方法により差別化を図り、我が国で飼育し、処理加工したもので、その内容によって次の「地鶏」及び「銘柄鶏」に分類する。(3)「地鶏」とは、在来種の純系によるもの、又は在来種を素びなの生産の両親か片親に使ったもので在来種由来の血液百分率が50%以上のものをいう。生産方法では、飼育期間が80日以上であり、28日令以降平飼いや1平方メートル当り10羽以下での飼育が必要である。(在来種とは、地鶏肉の日本農林規格の別表による。)(4)「銘柄鶏」とは、両親が地鶏に比べ増体に優れた肉専用種といわれるもので、できた素びなの羽色が褐色系で赤どりといわれるものとブロイラーといわれる通常の若どり(チキン)の場合があるが、いずれの場合も親の鶏種とともに、通常の飼育方法(飼料内容、出荷日令等)と異なり工夫を加えた内容を明らかにした次の表示を食鳥処理場の出荷段階のパッケージ等に行ったものをいう。なお、小売段階においてもこれに準じて一定の表示を行う。」とされるものである。

以上よりすると、日本食鳥協会の「国産銘柄鶏」は、生産者の認定でなされるものであり、飼料や飼育方法等に工夫をして、例えば、「めぐみどり」についてみれば、肉の色はピンク色で、一般鶏肉と比較して脂肪が少なく、ビタミンEが豊富であるというような、何らかの特徴を生じさせたとしても、自主規格であって、これが、現時点において、直ちに、特定の商品又は商品の品質等を具体的に表示するものとして、取引者、需要者に認識され、把握されているとまではいえないものである。

また、外食チェーン店等で、国産銘柄鶏である「めぐみどり」を使用している旨をメニュー等に掲載している事例も数例認められるものではあるが、これらの事実をもって、「めぐみどり」の語が、ある特定の品質を有する鶏肉、鶏肉製品を表すものとして、取引者、需要者間に浸透しているものともいい難いところである。

してみると、日本食鳥協会によって、「国産銘柄鶏」の一種として「めぐみどり」が掲げられているとしても、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものといわざるを得ない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当ではなく、取消しを免れない。

その他、さきに通知した理由を含め、政令で定める期間内に本願についての拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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