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結論

勝訴(請求認容)

商標「越州」の地名商標の使用識別性(第3条第1項第3号|審判不服2008−2527(T2008−2527/J1))

審判番号
不服2008−2527(T2008−2527/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「越州」
争点(論点)
地名商標の使用識別性
適用条文
第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2008−2527(T2008−2527/J1)・不服)は、本件商標「越州」について、商標法第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「地名商標の使用識別性」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「越州」の文字を標準文字で表してなり、第33類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成19年1月10日に登録出願され、指定商品については、当審における同20年2月26日付け提出の手続補正書において、第33類「清酒」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『越州』の文字を標準文字により書してなるが、該『越州』の文字は、越前、越中、越後の総称又はそれぞれの旧国名を表わす文字であることから、本願商標を、その指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者をして該商品が『越前、越中、越後地方で製造され、又は販売される清酒』であると、商品の産地、販売地を表示するものと理解、認識させるに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記1のとおりの構成よりなるところ、これを構成する「越州」の語は、「越前・越中・越後の総称」(広辞苑第六版 株式会社岩波書店発行)を意味し、指定商品との関係において、「清酒」の産地としても知られていることからすれば、「越前、越中、越後地方で製造され又は販売される清酒」を認識させるものであり、商品の産地、販売地を表示するに止まり、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。

しかしながら、請求人(出願人)は、本願商標は商標法第3条第2項に該当し登録されるべきであると主張し、甲第1号証ないし甲第29号証(枝番を含む。)を提出している。

そして、これらより、以下の事実が認められる。

ア 甲第3号証及び甲第4号証によれば、本願商標「越州」を付した商品「清酒」が、1996年以来、現在に至るまで、製造、販売されている事実が認められる。

イ 甲第8号証のNo1ないしNo48によれば、雑誌への広告及び記事掲載、リーフレット作成等の手段を用いて、商品「清酒」に本願商標を使用し、全国的に相当数の広告宣伝を行った事実が認められる。

ウ 甲第9号証によれば、自費出版された書籍において、本願商標を使用した商品「清酒」の製造等に関する記事を掲載し、宣伝している事実が認められる。

エ 甲第13号証、甲第14号証、甲第27号証ないし甲第29号証によれば、それぞれ、「新潟県酒造組合」、新潟県長岡市の「長岡商工会議所」、「茨城県酒造組合」、「埼玉県酒造組合」及び「福井県酒造組合」による、本願商標「越州」の文字が本願指定商品「清酒」について「使用による識別性が有すること」が証明されているものと認められる。

オ 甲第26号証によれば、平成20年8月期の商品「清酒」の送付伝票が示されており、本願商標「越州」を付した商品「清酒」が北海道から九州に及ぶ広域にわたって、相当数出荷されている事実が認められる。

上記において認定した事実によれば、本願商標は、本願指定商品「清酒」について使用された結果、需要者が請求人(出願人)の業務に係る商品であること認識することができるに至ったものとするのが相当である。

したがって、本願商標は、商標法第3条第2項の要件を満たしているものであり、登録すべきものと認める。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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