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商標「眼鏡」の商品形状の識別力(第4条第1項第11号・第3条第1項第3号・第4条第1項第15号|審判異議2008−900429(T2008−900429/J7))

審判番号
異議2008−900429(T2008−900429/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「眼鏡」
争点(論点)
商品形状の識別力
適用条文
第4条第1項第11号・第3条第1項第3号・第4条第1項第15号
指定商品・役務の区分
第9類・第14類・第18類・第25類
最終結論
登録取消(勝訴(請求認容))

この審決(審判異議2008−900429(T2008−900429/J7)・異議)は、本件商標「眼鏡」について、商標法第4条第1項第11号・第3条第1項第3号・第4条第1項第15号への該当性が争われた事例です。主な争点は「商品形状の識別力」です。指定商品・役務は第9類・第14類・第18類・第25類に属します。特許庁は「登録第5154247号商標の指定商品中、第14類「ブレスレット」についての商標登録を取り消す」と判断しました(登録取消)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第5154247号商標の指定商品中、第14類「ブレスレット」についての商標登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5154247号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1に示すとおりの構成よりなり、平成19年12月14日に立体商標として登録出願され、第9類「眼鏡」、第14類「ブレスレット」、第18類「ハンドバッグ」及び第25類「婦人靴,紳士靴」を指定商品として、平成20年7月25日に設定登録されたものである。

2 引用商標

(1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4715567号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲2に示すとおりの構成からなり、平成14年9月24日に登録出願、第14類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成15年10月3日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

(2)同じく、国際登録第771474号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲3に示すとおりの構成からなり、2001年5月1日にスイス国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張し、2001年(平成13年)9月24日に国際商標登録出願、第14類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成14年12月13日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。(以下、一括していうときは「引用各商標」という。)

3 登録異議の申立ての理由(要旨)

申立人は、本件商標は、その指定商品中、第14類「ブレスレット」については、商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により取り消されるべきである旨主張し、その理由を要旨以下のとおり述べ、証拠方法として甲第1号証ないし第7号証を提出した。

(1)商標法第3条第1項第3号について

本件商標は、単に商品又は商品の一部の形状のみからなるものであって、自他商品識別機能を有しないものである

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、引用各商標と類似するものであって、その指定商品も同一又は類似なものである。

(3)商標法第4条第1項第15号について

引用各商標は、申立人が商品「時計」等について永年に亘り使用し、広く需要者や取引者に知られているから、仮に本件商標の指定商品「ブレスレット」と引用商標2の指定商品が非類似の商品である場合であっても、商品の出所について誤認混同を生ずるおそれがある。

4 当審における取消理由

当審において、登録異議申立に基づき、平成21年5月27日付けで商標権者に対して通知した取消理由は、要旨以下のとおりである。

(1)本件商標は、別掲1のとおり、ギリシャ文字の「Ω(オメガ)」のやや広く開けた開口部を、その両端外側に短く伸びた直方体と同一幅の直方体で閉じて円環状としたものであって、本件異議申立に係る指定商品「ブレスレット」ないし「ブレスレットの一部分(留め具、飾り)」の立体的形状の一形態を表したものと認めるのが相当である。

(2)ところで、立体商標は、商品若しくは商品の包装又は役務の提供の用に供する物(以下「商品等」という。)の形状も含むものであるが、商品等の形状は、本来それ自体の持つ機能を効果的に発揮させたり、あるいはその商品等の形状の持つ美感を追求する等の目的で選択されるものであり、本来的(第一義的)には商品の出所を表示し、自他商品を識別する標識として採択されるものではない。そして、商品等の形状に特徴的な変更、装飾等が施されていても、それは前記したように商品等の機能、又は美感をより発揮させるために施されたものであって、本来的には、自他商品を識別するための標識として採択されるのではないことから、商品等の形状が全体として商品等の機能、美感を発揮させるために必要な形状を有している場合には、これに接する取引者、需要者は当該商品等の形状を表示したものであると認識するに止まり、このような商品等の機能又は美感と関わる形状は、多少特異なものであっても、未だ商品等の形状を普通に用いられる方法で表示するものの域を出ないと解するのが相当である。また、商品等の形状は、同種の商品等にあっては、その機能を果たすためには、原則的に同様の形状にならざるを得ないものであるから、取引上何人もこれを使用する必要があり、かつ、何人もその使用を欲するものであって、一私人に独占を認めるのは妥当でないというべきである。

(3)そこで、これを本件商標についてみるに、本件商標は、前記(1)のとおり、ブレスレットないしその一部分(留め具、飾り)の形状としての一形態を表したものであって、極めて簡単な形状と認められ、一定の美感を有するとはいえ、格別特異なものであるとも認められないから、本件の指定商品「ブレスレット」に使用しても、取引者、需要者は、単に商品の形状と認識するにすぎないものと判断するのが相当である。したがって、本件商標の登録は、商品「ブレスレット」ないし「ブレスレットの一部分(留め具)」の形状を普通に用いられる方法をもって表示してなるにすぎないから、商標法第3条第1項第3号に違反してされたものである。

5 商標権者の意見

本件商標について、前記4の取消理由を通知し相当な期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者は何ら意見を述べるところがない。

6 当審の判断

本件商標についてした先の取消理由は妥当なものと認められる。

したがって、本件商標は、その指定商品中、第14類「ブレスレット」については、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものといわざるを得ないから、同法第43条の3第2項により、その登録を取り消すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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