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結論

勝訴(請求認容)

商標「ATI CROSSFIRE」の引用商標の要部抽出(第4条第1項第11号|審判不服2011−20773(T2011−20773/J1))

審判番号
不服2011−20773(T2011−20773/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「ATI CROSSFIRE」
争点(論点)
引用商標の要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2011−20773(T2011−20773/J1)・不服)は、本件商標「ATI CROSSFIRE」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「引用商標の要部抽出」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「Cross Fire」の欧文字を横書きしてなり、第9類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成22年3月16日に登録出願されたものであり、その後、指定商品については、原審における同年10月27日付けの手続補正書により、第9類「業務用テレビゲーム機用のソフトウェア,双方向型オンラインコンピュータゲーム及びビデオゲーム用のダウンロード可能なコンピュータソフトウェアプログラム,音楽・録音されたもの・録画されたものをダウンロードするためのコンピュータソフトウェア,音楽・ビデオ・娯楽業界に関する、オンラインのチャット形式による電子掲示板通信及びオンライン上の電子掲示板を提供するためのコンピュータソフトウェア,音楽又は娯楽に関連した音声・ビデオ・テキスト及びマルチメディアコンテンツを認証・ダウンロード・転送・受信・編集・抽出・エンコード・デコード・プログラミング・実行・保存・整理・分析するためのコンピュータソフトウェア,データベース管理用コンピュータソフトウェア,記録済みコンピュータプログラム,データベースの収集及び処理を行うためのコンピュータソフトウエア,コンピュータソフトウェア,その他の電子応用機械器具及びその部品,録画済みの動画記録媒体,録画済みの光学式記録媒体,電子書籍,電子雑誌,電子定期刊行物,その他の電子出版物」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第5282655号商標(以下「引用商標」という。)は、「ATI CROSSFIRE」の欧文字を標準文字で表してなり、平成19年11月15日登録出願、第9類「半導体,回路基板,グラフィックボード,ドライバソフトウェア,その他の電子応用機械器具及びその部品,業務用テレビゲーム機,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像ファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」を指定商品として、同21年11月20日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「Cross Fire」の欧文字を書してなるところ、該文字は、「十字砲火」(「ベーシック ジーニアス英和辞典」株式会社大修館書店発行)を意味する成語であるから、その構成文字に相応して、「クロスファイア」の称呼を生じ、「十字砲火」の観念を生ずるものである。

他方、引用商標は、「ATI CROSSFIRE」の欧文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ATI」及び「CROSSFIRE」の各文字間に、1文字程度の間隔があるものの、その構成各文字は、同じ書体、同じ大きさにより、外観上まとまりよく一体的に表されているものであり、これより生ずると認められる「エーティーアイクロスファイア」の称呼も、さほど困難なく一連に称呼し得るものである。

また、引用商標の構成中の「ATI」の文字は、本願指定商品中、特に「電子応用機械器具及びその部品」を取り扱う業界において、引用商標権者の名称の略称を表すものとして、相当程度、需要者の間に知られているといい得るものである。

そうとすると、かかる構成にあっては、本願商標に接する取引者、需要者をして、殊更、前半部の「ATI」の文字部分を省略して後半部の「CROSSFIRE」の文字部分のみに着目し、当該文字部分より生ずる称呼をもって取引に当たるというよりも、むしろ、その構成全体をもって一体不可分の造語と認識、把握し、商取引に当たるものとみるのが自然である。

そして、ほかに引用商標中の「CROSSFIRE」の文字部分のみが、独立して自他商品の識別標識として機能し得るという特段の理由は見いだせない。

してみれば、引用商標は、その構成文字全体に相応して、「エーティーアイクロスファイア」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないものである。

そこで、本願商標と引用商標とを比較すると、両商標は、それぞれ前記のとおりの構成よりなるものであるから、外観においては、容易に区別し得るものである。

次に、称呼についてみると、本願商標から生ずる「クロスファイア」の称呼と、引用商標から生ずる「エーティーアイクロスファイア」の称呼とは、その音構成に明らかな差異を有するものであるから、互いに聞き誤るおそれのないものである。

さらに、本願商標からは「十字砲火」の観念を生ずるのに対し、引用商標からは特定の観念を生じないものであるから、両商標は、観念上区別し得るものである。

ほかに、本願商標と引用商標とは、これらを同一又は類似の商品に使用した場合に、商品の出所の混同を生ずるおそれがあるとみるべき特段の取引の実情を見いだせない。

してみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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