1 本願商標
本願商標は,「お絵かき」の文字を標準文字で表してなり,第41類「オンラインによる映像・音楽及び音声の提供,電子出版物の提供,音楽の演奏に関する情報の提供,映画の上映・制作又は配給又はこれらに関する情報の提供,放送番組の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),オンラインゲーム大会の企画・運営,インターネット・携帯電話による通信を用いて行うゲームの提供及びこれらに関する情報の提供」を指定役務として,平成23年3月25日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は,「本願商標は,『絵を描くこと』を丁寧に表したものと認識させるにとどまる『お絵かき』の文字を標準文字により表示してなるものであるが,本願指定役務との関係において,絵を描くことを内容とするオンラインゲームがあり,これが『お絵かきゲーム』と称されている事実がある。そうすると,本願商標を,本願指定役務中,『オンラインによる絵を描くことを内容とするゲーム大会の企画・運営,インターネット・携帯電話による通信を用いて行う絵を描くことを内容とするゲームの提供及びこれらに関する情報の提供』に使用するときは,これに接する需要者は,絵を描くことを内容とするゲームに関する役務であることを認識するにとどまり,結局,本願商標は,単に役務の質(内容)を表示するにすぎないものと認める。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,前記役務以外の『オンラインゲーム大会の企画・運営,インターネット・携帯電話による通信を用いて行うゲームの提供及びこれらに関する情報の提供』に使用するときは,役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので,同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は,「お絵かき」の文字を標準文字で表してなるところ,該文字からは,原審説示のように「絵を描くこと」程の意味合いを暗示させることがあるとしても,それにとどまるものであって,原審において拒絶の理由の対象とした役務との関係において,ただちに特定の内容を表示するものと認識されるとはいい難く,その役務の質(内容)を表示するものとはいうことはできない。
また,当審において職権をもって調査するも,前記役務を取り扱う業界において,「お絵かき」の文字が,役務の質(内容)を表示するものとして,取引上普通に使用されている事実を発見できなかった。
してみれば,本願商標は,これをその指定役務について使用しても,役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものとはいえず,自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものであり,かつ,役務の質について誤認を生ずるおそれもないものである。
したがって,本願商標が,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,妥当ではなく,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。