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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼の類似性: 長音の有無」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2016−19222(T2016−19222/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2016−19222(T2016−19222/J1)
審判種別
不服

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「T」
争点(論点)
称呼の類似性: 長音の有無
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2016−19222(T2016−19222/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「T」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類似性: 長音の有無」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおり、「Fulltech」の欧文字を横書きしてなり、第35類「業務用空気清浄装置の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,業務用分煙装置の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,業務用エアーカーテン装置の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、平成27年6月19日に登録出願された商願2015−058373に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同年12月1日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第2125527号(以下「引用商標1」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、1986年5月10日にドイツ連邦共和国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、昭和61年10月24日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成元年3月27日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同24年1月4日に、指定商品を、第6類「金属製液体貯蔵槽」、第7類「水圧・油圧・空気圧式バルブ,圧力調整器(機械要素),流量調整弁(機械要素),蓄圧器(機械要素),その他の機械要素(陸上の乗物用のものを除く。),シリンダー,ろ過機,土木機械器具用駆動装置,荷役機械器具用駆動装置,ポンプ,油圧ショベル,遠隔操作式土木機械器具,クランプ,各種機械部品供給装置,荷役機械器具,ショックアブソーバー(陸上の乗物用のものを除く。),増圧器,プラスチック加工機械器具用位置決め装置」、第9類「電子制御による安全確認用感知器」、第11類「液体冷却装置,空気冷却装置,冷却機,熱交換器,蓄熱器,蒸気アキュムレータ」及び第12類「陸上の乗物用のショックアブソーバー」とする指定商品の書換登録がされたものである。

(2)国際登録第1141942号商標(以下「引用商標2」という。)は、「Flutec」の欧文字を書してなり、2011年8月11日にEuropean Unionにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2012年(平成24年)2月10日に国際商標登録出願、別掲3のとおり、第4類、第6類、第7類、第9類、第11類及び第16類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成26年12月12日に設定登録されたものである。

以下、これらをまとめて「引用商標」という。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、別掲1のとおり、濃い赤色で「Fulltech」の欧文字を書してなるところ、該文字は、辞書等に載録のない語であって、特定の意味合いを有しない一種の造語として認識されるものである。

してみれば、本願商標は、その構成文字に相応して、「フルテック」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標

引用商標1は、別掲2のとおり、特徴的に表した「T」の文字を含む「FluTec」の欧文字を書してなり、また、引用商標2は、「Flutec」の欧文字を書してなるところ、これらは辞書等に載録のない語であって、特定の意味合いを有しない一種の造語として認識されるものである。

そして、特定の語義を有しない造語にあっては、これに接する取引者、需要者をして、我が国において広く親しまれている英語の読みに倣って称呼されるとみるのが自然であるから、引用商標の語頭の「Flu」の文字部分は、例えば、「Flu」の綴りを語頭に有し、管楽器の「フルート」を意味する英単語の「Flute」が「フルート」と発音されることを踏まえると、「フルー」との称呼を生じるというのが相当であり、引用商標からは、「フルーテック」の称呼を生じるものである。

してみれば、引用商標は、その構成文字に相応して「フルーテック」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(3)本願商標と引用商標との類否

本願商標と引用商標とを比較すると、外観においては、両者の構成は、上記(1)及び(2)のとおりであり、それぞれの構成文字、構成文字数、構

成態様及び色彩の有無において、両者は明らかに相違するものであるから、外観上、判然と区別し得るものである。

次に、称呼においては、本願商標は、「フルテック」の称呼を生じ、引用商標は、「フルーテック」の称呼を生じるものであって、両者は、「フル」及び「テック」の4音を共通にし、相違する点は、第2音の「ル」に長音(ー)を伴うか否かの差異にすぎないものであるから、称呼上、近似する面があることは否定できない。

しかしながら、差異音である長音(ー)は、第2音の「ル」を長く引き延ばして発するため、促音を含む4音及び促音と長音を含む5音からなる共に比較的短い両称呼においては、それぞれの音調、音感が相違し、称呼上、聴別できるものである。

また、観念においては、両者は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することはできず、相紛れるおそれはない。

そうすると、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念において、互いに類似しないものであるから、これらを総合して観察すれば、本願商標をその指定役務に使用しても、両商標は、商品及び役務の出所について誤認混同を生じるおそれのない、互いに非類似の商標というのが相当である。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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