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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼類似性と語頭音の差異」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2017−8460(T2017−8460/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2017−8460(T2017−8460/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「RAFT」
争点(論点)
称呼類似性と語頭音の差異
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2017−8460(T2017−8460/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「RAFT」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似性と語頭音の差異」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「LUFT」の欧文字を横書きしてなり、第3類「ヘアワックス」を指定商品として、平成28年7月15日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第2631020号商標(以下「引用商標」という。)は、「RAFT」の欧文字と「ラフト」の片仮名とを上下二段に書してなり、平成3年8月8日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同6年3月31日に設定登録され、その後、同15年11月26日に指定商品を第3類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされ、さらに、同26年4月1日にされた商標権の存続期間の更新登録において、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」について更新登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、前記1のとおり、「LUFT」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字は、「空気」等の意味を有するドイツ語であるものの、我が国において一般に親しまれた語とはいえない語であるから、特定の観念を生じない一種の造語とみるのが相当である。

そして、特定の意味合いを有しない造語については、我が国において広く親しまれているローマ字読み又は英語読みに倣って称呼されるのが自然である。

そうすると、本願商標の構成中、「LU」の部分は、「ドイツ・ベルギー・フランスに囲まれた立憲公国」である「Luxemburg」が「ルクセンブルク」と発音され、「照度の単位」である「lux」が「ルクス」と発音され、「擬餌鉤(ぎじばり)」である「lure」が「ルアー」と発音されることから、該部分は、「ル」と発音され、また、「FT」の部分は、「贈り物」を意味する英語「gift」が「ギフト」と発音され、「左」を意味する英語「left」が「レフト」と発音される(いずれも「広辞苑 第六版」(岩波書店発行))ことから、該部分は、「フト」と発音されるというのが相当である。

してみれば、本願商標は、その構成文字に相応して、「ルフト」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標について

引用商標は、「RAFT」の欧文字と「ラフト」の片仮名とを上下二段に書した構成からなるところ、その構成中、下段の「ラフト」の文字は、上段の「RAFT」の文字の読みを特定するものと容易に理解されるものであり、また、上段の「RAFT」の欧文字は、「いかだ」等の意味を有する英語であるものの、我が国において一般に親しまれた語とはいえない語であることから、全体として特定の観念を生じない一種の造語とみるのが相当である。

してみれば、引用商標は、その構成文字に相応して、「ラフト」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(3)本願商標と引用商標との類否について

ア 外観

本願商標と引用商標とは、それぞれ上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるところ、本願商標が欧文字のみからなるのに対し、引用商標は欧文字と片仮名との二段書きからなることに加え、欧文字部分の対比においては、「FT」の部分は共通するものの「LU」と「RA」の部分に差異を有するものであるから、外観上、明確に区別できるものである。

イ 称呼

本願商標から生じる「ルフト」の称呼と引用商標から生じる「ラフト」の称呼とを比較すると、両称呼は、明瞭に発音され、かつ、聴別され得る語頭音において、「ル」と「ラ」の音の差異があり、いずれも3音という短い音数から構成される両称呼に対し、該差異音が与える影響は小さいものとはいえず、それぞれを称呼した場合、全体の語調、語感が相違し、互いに聴別し得るとみるのが相当である。

ウ 観念

本願商標と引用商標とは、上記(1)及び(2)のとおり、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、相紛れるおそれはない。

エ 小括

上記アないしウのとおり、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、本願についての拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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