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結論

敗訴(請求棄却)

商標「イチョウ互換用」と「イチョウ」の記述的部分と要部抽出(第4条第1項第11号|審判不服2017−19066(T2017−19066/J1))

審判番号
不服2017−19066(T2017−19066/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「イチョウ互換用」引用商標「イチョウ」
争点(論点)
記述的部分と要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2017−19066(T2017−19066/J1)・不服)は、本件商標「イチョウ互換用」と引用商標「イチョウ」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「記述的部分と要部抽出」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「イチョウ互換用」の文字を標準文字で表してなり、第2類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成28年10月17日に登録出願、その後、本願の指定商品については、同29年4月24日付け手続補正書により、第2類「コンピュータプリンタ用インクカートリッジ」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5777604号商標(以下「引用商標」という。)は、「イチョウ」の文字を標準文字で表してなり、平成27年2月6日に登録出願、第2類「インクジェットプリンター用インキ,インクジェットプリンター用インクカートリッジ」及び第9類「プリンター,インクジェットプリンター,コンピュータ用プリンター」を指定商品として、同年7月10日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、前記1のとおり、「イチョウ互換用」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「互換用」の文字は、「たがいにとりかえること。また、とりかえがきくこと。」の意味を有する「互換」の語と「(接尾語的に)・・・に使うためのもの」の意味を有する「用」の語(各語の意味については、いずれも「広辞苑第六版」から引用。)とを結合したものであり、本願の指定商品との関係においては、特定の機種の商品と互換性を有するといった商品の品質、用途を表したものと理解、認識されるとみるのが相当である。

他方、本願商標の構成中、「イチョウ」の文字は、「イチョウ科の落葉高木」を意味する語として、一般に広く知られており、本願の指定商品との関係においては、自他商品の識別標識として機能し得るものである。

そうすると、本願商標は、これをその指定商品について使用するときは、その構成中の「イチョウ」の文字が、取引者、需要者に対し、強く支配的な印象を与えるといえるから、該文字を要部として抽出し、これと引用商標とを比較して、商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。

してみれば、本願商標は、その構成中の要部である「イチョウ」の文字に相応して、「イチョウ」の称呼を生じ、「イチョウ科の落葉高木」の観念を生じるものである。

(2)引用商標

引用商標は、前記2のとおり、「イチョウ」の文字を標準文字で表してなるものであり、「イチョウ」の称呼を生じ、「イチョウ科の落葉高木」の観念を生じるものである。

(3)本願商標と引用商標との類否

本願商標は、上記(1)のとおり、その構成中の「イチョウ」の文字をもって、引用商標と比較をし、商標そのものの類否を判断することが許されるものであるところ、該文字と引用商標とは、「イチョウ」の文字が同一であり、同一の称呼及び観念を生じるものであるから、本願商標と引用商標とは、互いに紛れるおそれのある類似の商標というべきである。

(4)本願の指定商品と引用商標の指定商品との類否

本願の指定商品である第2類「コンピュータプリンタ用インクカートリッジ」は、引用商標の指定商品中、第2類「インクジェットプリンター用インクカートリッジ」及び第9類「プリンター,インクジェットプリンター,コンピュータ用プリンター」と類似するものである。

(5)請求人の主張について

請求人は、本願商標の構成態様は、同じ大きさ、同じ間隔、同じ書体をもって、視覚上、まとまりよく連続一体的に表されており、その構成中の「イチョウ」の文字部分だけが独立して見る者の注意を引くように構成されているものではなく、また、その構成中の「互換用」の文字部分が指定商品との関係において商品の品質を表したものと理解される場合があるとしても、「イチョウ」の文字部分が料理のいちょう切りという形状(または大きさ)として商品の形状を暗示させる場合があることを否定しないから、取引者、需要者に対して、商品の出所標識として強く支配的な印象を与えるものともいえない旨主張する。

しかしながら、本願商標が、標準文字により、「イチョウ互換用」の文字を同じ書体及び大きさで、等間隔に表してなるものであるとしても、本願の指定商品との関係において、その構成中、「互換用」の文字が商品の品質、用途を表したものと理解、認識される一方、「イチョウ」の文字は自他商品の識別標識として機能し得るものであるため、後者が、取引者、需要者に対し、強く支配的な印象を与えるといえることは、上記(1)のとおりであり、また、「イチョウ」の文字が商品の形状を暗示させることがあるとすることにつき、請求人は、何ら立証をしておらず、かつ、その主張を認めるに足る事実も見いだせない。

したがって、請求人の上記主張は、採用することができない。

(6)まとめ

以上によれば、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、その指定商品も引用商標の指定商品と類似するものである。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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