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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「アーチフレームの識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:平成10年審判第10550号|請求不成立)

審判番号
平成10年審判第10550号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
アーチフレームの識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成10年審判第10550号・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「アーチフレームの識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「アーチフレーム」の片仮名文字を左横書きしてなり、第19類「セメント製品製造用型枠(金属製のものを除く。),建築用又は構築用の非金属鉱物,陶磁製建築専用材料・れんが及び耐火物,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,建造物組立てセット(金属製のものを除く。),セメント及びその製品,木材,石材,建築用ガラス,建具(金属製のものを除く。),土砂崩壊防止用植生板,コンクリート製彫刻、石製液体貯蔵槽,石製工業用水槽」を指定商品として、平成8年3月25日に登録出願されたものである。

2 原査定における拒絶理由

原査定において、「本願商標は、指定商品との関係において、アーチ形の骨組みの意を容易に認識させる『アーチフレーム』の文字を書してなるものであるから、これをその指定商品中、前記の文字に照応する商品に使用するときは単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

よって判断するに、本願商標は、「アーチフレーム」の文字を横書きしてなるところ、その構成中、前半の「アーチ」の文字部分は、「建造物における開口部の上部の弓形をした部分、また、その形をもった建造物」等の意味を有する外来語(「日本語になった外国語辞典」株式会社集英社 1994年3月15日 発行)として、また、その構成中の後半の「フレーム」の文字部分は、「骨組」等の意味を有する外来語(上掲「日本語になった外国語辞典」)としてそれぞれ親しまれているものである。

ところで、指定商品を取り扱う業界においては、その構成中、前半の「アーチ」の文字部分については、例えば、「建築大辞典第2版<普及版>」(株式会社彰国社 1999年9月30日 発行)によれば、「アーチ arch」の項に、「開口部の上部の荷重を支えるために石や煉瓦を曲線形に積み上げた構造。」と記載され、同じく、「建築学用語辞典」(株式会社岩波書店 1993年12月6日 発行)によれば、「アーチ」の項に「開口部や空間の上部を石やれんがで円弧状に積上げ、その上の荷重を支える構造。転じて、円弧状の門形構造物の総称」と記載され、同じく、「現代用語の基礎知識 1999」(自由国民社 1999年1月1日 発行)によれば、「アーチ(arch)」の項に、「橋げたや門などによく見られる弓形の構造物」とそれぞれ記載されているものである。

また、構成中の後半の「フレーム」の文字部分については、例えば、「建築大辞典 第2版<普及版>」(株式会社彰国社 1999年9月30日 発行)によれば、「かこう[架構]frame,[独]Rahmen」の項に「建物を構成する骨組のこと。・・・」と記載され、同じく、「建築学用語辞典」(株式会社岩波書店 1993年12月6日 発行)によれば、「骨組(ほねぐみ)frame;skeleton」の項に「部材を組み合わせて構成した構造物をいう。・・・」及び「フレーム frame」の項に「柱と梁で構成される構造。→・・・骨組.[構]」とそれぞれ記載され、同じく、「情報・知識 imidas1999」(株式会社集英社 1999年1月1日 発行)によれば、「フレーム[frame]」の項に、「・・・骨組み、軸組み、フレームワークとも。・・・」とそれぞれ記載されているものである。

以上の事実によれば、取引者、需要者は、「アーチフレーム」の語を「アーチ形の構造のもの」等の意味合いを有するものとして認識、理解されるものと判断するのが相当である。

してみれば、「アーチフレーム」の文字を書してなる本願商標をその指定商品中「アーチ形の構造のものに使用する建築又は構築専用材料(金属製のものを除く)」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、上記事情から、「アーチ形の構造のもの」等の意味合いを認識するとどまり、単に商品の品質、用途及び原材料を表示したものと理解し、自他商品の識別標識としての機能を有するものとは認識しないものと判断するのが相当であり、また、本願商標をその指定商品中「アーチ形の構造のものに使用する建築又は構築専用材料(金属製のものを除く)」以外の「建築又は構築専用材料(金属製のものを除く)」に使用するときは、商品の品質について、誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は妥当であって、取り消すべき理由はない。

よって、結論のとおり審決する。

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