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結論

敗訴(請求棄却)

第3条第1項第6号「記述的標語の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2001−607(T2001−607/J1)|請求不成立)

審判番号
不服2001−607(T2001−607/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
記述的標語の識別力
適用条文
第3条第1項第6号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2001−607(T2001−607/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第3条第1項第6号への該当性が争われた事例です。主な争点は「記述的標語の識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「気分かえる。発想かえる。」の文字を書してなり、第16類「衛生手ふき,紙製手ふき,切手・シール・ラベルはがし液,両面粘着シート,これら以外の文房具類,事務用又は家庭用ののり及び接着剤」を指定商品として、平成12年4月19日に登録出願されたものである。

2 原査定における拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『気分かえる。発想かえる。』の文字を書してなるところ、これは出願人の主張などを簡明に表現したキャッチフレーズ(標語)を表したものと認められ、自他商品の識別標識としての機能を有しないから、このような商標をその指定商品に使用しても、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記の文字よりなり、「気分を変える。発想を変える。」との記述的な意味合いが、これより直ちに理解されるものと認められる。

ところで、企業は、その取扱商品や企業イメージに関して、消費者や需要者に親しみや好感、信頼感などの良い印象を抱いてもらうよう日常的に心掛けているといえるところ、その一手段として、標語(キャッチフレーズ)などを採択し、それを通して商品の広告、宣伝や企業イメージの向上に努めているのが実情である。

そして、これらの中には、端的な宣伝語句であるもののほか、商品や企業のイメージを向上させることを目的とする観念的、抽象的表現の標語も採択されているところである。

また、一般に優れた新商品を開発するには、担当者が気分を新たに発想を変えて取り組むことが必要と考えられていることは、下記の各種新聞記事情報の記載からも裏付けられるところである。そして、そのようにして開発された新商品を購入し使用する消費者も、またそれを使用することにより気分が変わり、発想が変わることがあるものといえる。

(1)「『ユニバーサールデザイン掘り起こせ 日本、先取りの動き』『使いやすさに新発想、高齢者の目線で商品開発』底の部分を手のひらで包み込んで使えるのが、普通のペンとの違いだ。指に障害のある人でも、握力が弱った高齢者も書きやすい。ペン先のキャップは滑りにくく工夫し、片手でもかぶせられる。『健常者も使って楽しいことも意識しました。』ペンは『鳥』の形を模し、流行の透けるボディーだ。」(2000.3.25付 朝日新聞夕刊5頁)

(2)「『元気が出るか製造業(5)かみしも脱いで服装自由、発想豊かに(連載)』文具、事務機の『プラス』は五十七年から服装を自由にした。プラスは、それまでの事業所向けから、個人、家庭向けの商品開発に力を入れる必要があった。・・・服装の自由化で生まれた発想の転換。メーカーが活力を維持するためには常に刺激が必要だ。」(1989.9.19付 読売新聞朝刊9頁)

(3)「『けいざい人前線 女性も商品開発部門に進出』『生活感覚からの発想』女性の手による新しい商品開発が目立っている。文房具メーカー、プラスの『チームデミ』、大塚製薬の食物繊維入りドリンク『ファイブミニ』等ヒット商品も多い。男性に比べて”生活感”のある女性が”感性の時代”といわれる現在、企業の激しい商品開発競争に欠かせなくなっていることを示している。」(1988.11.15付 読売新聞朝刊9頁)

そこで、本願商標を見るに、これより上記認定のとおり「気分を変える。発想を変える。」との記述的意味合いが直ちに理解されるものである。そして、これを本願の指定商品に使用した場合、取引者、需要者は、当該商品を購入し使用することで気分を変えることができる、若しくは発想を変えることができる商品であることを、また、当該企業がそのような商品の開発に取り組んでいることを端的に表現した一種の標語として認識するに止まり、これを自他商品の識別標識としての商標とは認識し得ないものと認められるから、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というべきである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとした原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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