1 本願商標
本願商標は、標準文字をもって「プロバイオティクス健康法」と横書してなり、第5類に属する「薬剤」を指定商品として、平成13年2月27日登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原審において、「本願商標は、『プロバイオティクス健康法』の文字を表してなるところ、近年プロバイオティクスが人体に対して種々の有益な作用を有することで注目され、本願の指定商品である薬剤についても、それを利用した商品が研究・開発されている実情にあり、また、このプロバイオティクスを利用して自分の体を守る健康法を紹介した『プロバイオティクス健康法』なる書籍も発刊されていることからみて、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者が、単に『プロバイオティクスを用いた商品であって、これを使用することで健康を守る。』の如き意味合いを理解させるにすぎないものであるから、本願商標は、需要者が何人の業務に係る商品であるかを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「プロバイオティクス健康法」の文字を書してなるところ、書籍「もう薬には頼らない 乳酸菌・ビフィズス菌 プロバイオティクス健康法」(小学館発行)には、「『プロバイオティクス』とは、腸内に住み、体に有益なはたらきをする細菌などの微生物のことをさし、・・・この体に有益な細菌の力を利用して、積極的に病気にかからない体をつくろうというのが、『プロバイオティクス』の考え方です。」と紹介されている事実は存するものであるが、この書籍の存在を理由に、「プロバイオティクス」の語がその意味を直ちに特定できるほどに、一般の需要者の間に広く知られている語とまで認めることはできない。
また、「プロバイオティクス健康法」は、書籍のタイトルに「もう薬には頼らない」とあり、本願指定商品である「薬剤」との関係からみれば、これが商品の品質を具体的に表示するものとは認めがたいところである。
そうであるならば、本願商標は、指定商品との関係において、原審説示の如く「プロバイオティクスを用いた商品であって、これを使用することで健康を守る。」の意味合いを表したと理解されるものではない。
さらに、当審において調査するも、本願商標を構成する文字が、この種の業界において取引上、上記意味合いで普通に使用されていると認め得る事実も見出せなかった。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、自他商品識別標識としての機能を果たし得るものというべきである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取り消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。