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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼の類似性と要部抽出」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2007−11299(T2007−11299/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2007−11299(T2007−11299/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「スーパーフィル」
争点(論点)
称呼の類似性と要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2007−11299(T2007−11299/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「スーパーフィル」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類似性と要部抽出」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「M−FIL」の欧文字を横書きしてなり、第1類、第17類及び第19類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年2月28日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同17年11月29日付けの手続補正書及び当審おける同20年2月19日付け手続補正書により、第1類「ケイ酸アルミニウム,自動車排ガス浄化用触媒,触媒剤,耐火剤,その他の化学品,ムライト,非金属鉱物」、第17類「高温断熱材,その他の断熱材,ケイ酸アルミニウム繊維,アルミナ繊維(織物用のものを除く。),石綿代替用化学繊維(織物用のものを除く。),ムライト繊維,その他の化学繊維(織物用のものを除く。),窯や炉に使用する密閉・耐熱のための耐火シート,自動車の排気系統又は熱処理装置に使用される耐火性無機繊維性断熱材・衝撃保護材又は支持材」及び第19類「耐熱耐火れんが及び耐火物,耐熱処理を施した繊維製建築専用材料,断熱処理を施したシート状・マット状・筒状の繊維製建築専用材料,無機繊維製・微粒子素材製の予備成形体」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

(1)商標法第4条第1項第11号該当

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、次のア及びイのとおりであるア 登録第3346643号商標(以下、「引用商標1」という。)は、「スーパーフィル」の片仮名文字よりなり、平成5年1月12日登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年9月19日に設定登録されたものである。

イ 登録第4791006号商標(以下、「引用商標2」という。)は、「J−FILL」の欧文字と「ジェイフィル」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなり、平成14年10月4日登録出願、第3類、第5類及び第21類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同16年7月30日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

(2)商標法第6条第1項及び第2項該当

指定商品は、商標とともに権利範囲を定めるものであるから、その内容及び範囲は明確でなければならないところ、本願商標に係る指定商品中に不明確な記載があり、政令で定める商品及び役務の区分に従って商品を指定したものと認められない。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

原査定の拒絶の理由に引用した引用商標1の商標権は、商標登録原簿の記載によれば、平成19年9月19日存続期間満了により権利消滅し、その抹消登録が同20年5月21日付けでなされているものであるから、この点についての原査定の拒絶の理由は解消した。

そこで、本願商標と引用商標2を比較するに、本願商標は、前記1に示したとおり「M−FIL」の文字よりなるところ、構成文字全体に相応して「エムフィル」の称呼が生ずるものである。また、「M」と「FIL」の文字部分は視覚上分離して看取されるものであり、「M」と「−」(ハイフン)の文字部分は、商品の種別、規格又は型式を表すための記号・符号の表示として、理解されることも少なくないものであるから、構成中「FIL」の文字部分を自他商品の識別標識として機能を果たす部分と把握し、その構成文字に相応して、「フィル」又は「エフアイエル」の称呼をも生じるものである。

そうすると、本願商標は、構成全体より生ずる「エムフィル」の称呼及び「フィル」又は「エフアイエル」の称呼を生ずるものと判断するのが相当である。

他方、引用商標2は、「J−FILL」の欧文字と「ジェイフィル」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなるところ、それらの文字は、いずれも同じ間隔、同じ大きさで、外観上まとまりよく一体的に表されており、全体より生ずる称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。そして、一般に欧文字と仮名文字を併記した構成の商標において、その仮名文字部分が欧文字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく認識し得るときは、仮名文字部分より生ずる称呼がその商標より生ずる自然の称呼とみるのが相当であるから、これよりは、その構成文字に相応して「ジェイフィル」の称呼のみが生ずるものと判断するのが相当である。

そして、たとえ、構成中の「J」の文字部分が、商品の品番、型番等を表示する記号の一類型と認識される場合があるとしても、かかる構成よりなる引用商標2においては、「J」及び「ジェイ」の文字部分を省略し、構成中の「FILL」及び「フィル」の文字部分のみをもって取引に当たるとはいい難く、むしろ、構成全体をもって、一体不可分のものと認識されるとみるのが自然であり、他に、構成中の「FILL」及び「フィル」の文字部分が独立して認識されるとみるべき格別の事情を見出せない。

そうとすると、引用商標2より「フィル」の称呼をも生ずるとし、そのうえで、本願商標と引用商標2とが称呼上類似するものということはできない。

(2)商標法第6条第1項及び第2項について

本願商標は、その指定商品について、前記1のとおり補正された結果、商品の内容が明確になったものと認められ、かつ、商品及び役務の区分に従ったものになったことから、本願が商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しないとの拒絶の理由は解消したといえる。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するということはできず、また、本願が商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しないということもできないことから、これらを拒絶の理由に本願を拒絶すべきとした原査定は取り消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願ついての拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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