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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼の長音の有無による識別」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2015−6792(T2015−6792/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2015−6792(T2015−6792/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
称呼の長音の有無による識別
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2015−6792(T2015−6792/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の長音の有無による識別」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,別掲のとおりの構成よりなり,第25類「被服,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として,平成25年10月18日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録商標は,以下の(1)及び(2)のとおりであり,それぞれ,現に有効に存続しているものである。

(1)登録第4080176号商標(以下「引用商標1」という。)は,「トバル」の片仮名及び「TOBAL」の欧文字を上下二段に書してなり,平成8年3月18日に登録出願,第28類「遊戯用器具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,ビリヤード用具,おもちゃ,人形,運動用具」を指定商品として,同9年11月7日に設定登録されたものである。

(2)登録第4196890号商標(以下「引用商標2」という。)は,「TOBAL」の欧文字及び「トバル」の片仮名を上下二段に書してなり,平成9年5月19日に登録出願,第14類の「貴金属製宝石箱,貴金属製のがま口,貴金属製靴飾り,貴金属製コンパクト,貴金属製財布,貴金属製喫煙用具,身飾品,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,時計,記念カップ,記念たて」を指定商品として,同10年10月9日に設定登録されたものである。

以下,引用商標1及び引用商標2をあわせて「引用商標」という。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は,別掲のとおり,「TORBAL」の欧文字をやや斜体にして横書きしてなるところ,当該欧文字は辞書類に掲載の認められない一種の造語といえるものであるから,我が国において広く親しまれている英語風の読みに倣い,その構成文字に相応して「トーバル」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標について

引用商標1は,前記2(1)のとおり,「トバル」の片仮名及び「TOBAL」の欧文字を上下二段に書してなるところ,当該各文字は辞書類に掲載の認められない一種の造語といえるものであって,上段に書された片仮名が,欧文字の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく判断し得るものであるから,その構成文字に相応して「トバル」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。

また,引用商標2は,前記2(2)のとおり,「TOBAL」の欧文字及び「トバル」の文字を上下二段に書してなるところ,当該各文字は辞書類に掲載の認められない一種の造語といえるものであって,下段に書された片仮名が,欧文字の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく判断し得るものであるから,その構成文字に相応して「トバル」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。

(3)本願商標と引用商標の類否について

本願商標と引用商標とは,外観について,それぞれの構成態様に照らし,明らかな差異を有するものであるから,外観上,明確に区別できるものである。

称呼については,本願商標は「トーバル」の称呼を生ずるものであるのに対し,引用商標は「トバル」の称呼を生ずるものであり,称呼における識別上重要な位置である語頭の「ト」の音において,長音の有無という差異を有するものである。そして,両称呼は,4音と3音という短い音構成からなるものであって,しかも,本願商標の称呼は長音の前に位置する「ト」の母音「o」が強調されるように発音されるものであるのに対し,引用商標の称呼は長音を含まず各音が平坦に発音されるものである。そうすると、両称呼は,上記の差異が,称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず,それぞれを一連に称呼するときは,全体の音調,音感が異なるものであるから,両商標は,称呼上,明らかに聴別できるものである。

さらに,観念については,両商標はともに特定の観念を有しないものであるから,観念については比較することができず,観念上,類似するとはいえないものである。

(4)まとめ

以上よりすると,本願商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

したがって,本願商標と引用商標とが類似するものとして,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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