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第4条第1項第11号「無効理由提出の除斥期間」の商標審決・判断理由(審判番号:平成10年審判第35462号|other)

審判番号
平成10年審判第35462号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
無効理由提出の除斥期間
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
other(other)

この審決(審判平成10年審判第35462号・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「無効理由提出の除斥期間」です。特許庁は「本件審判の請求を却下する」と判断しました(other)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求を却下する。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

本件は、「am mini」及び「pm market」の欧文字を上下二段に書してなり、第21類「装身具、ボタン類、かばん類、袋物、宝玉およびその模造品、造花、化粧用具」を指定商品として、平成3年7月15日商標登録出願され、平成5年9月30日設定登録された登録第2578715号商標(以下「本件商標」という。)に関する商標法第46条の規定に基づく商標登録の無効審判請求(以下「本件請求」という。)である。

第1 請求人の主張の要点

(1)本件請求人(以下「請求人」という。)は、平成10年9月30日に、本件商標の登録を無効とする、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求める旨の審判の請求を起こしている。

(2)請求人は、請求の理由を記載した適正な審判請求書を提出しなければならない旨の平成10年10月22日付手続補正指令書(方式)を受け、平成10年12月3日付手続補正書(方式)において、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に該当し、無効にすべきものである旨その理由を述べるとともに、証拠方法として甲第1号証乃至同第8号証を提出している。

(3)請求人は、平成11年7月26日付弁駁書において、平成10年12月3日付手続補正書(方式)は平成10年10月22日付手続補正指令書(方式)の応答であって、これによってなされた請求の理由の補充は正当である旨述べるとともに、証拠方法として甲第9号証を提出している。

第2 被請求人の答弁の要点

(1)甲第1号証の登録原簿から明らかなとおり、本件商標は平成5年9月30日に登録されたものであるから、商標登録の無効審判の除斥期間について定める商標法第47条によれば、本件商標が商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号等に該当することを理由とした当該登録の無効審判は平成10年9月30日までに請求しなければならない。

本件において、請求人は平成10年9月30日付で審判請求書を提出したが、当該審判請求書には本件商標の登録を無効にすべき理由を何ら明らかにせず、上記除斥期間経過後の平成10年12月3日付で審判請求理由補充書を提出し、はじめてその理由を明らかにしている。

したがって、実質的な無効理由が除斥期間経過後に提出され、主張された本件請求は違法であるというべきであるから、本件請求は却下されるべきである。

(2) 仮に、本件における上記の不適法な理由補充が認められるとしても、本件商標は商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号には該当しない旨述べるとともに、証拠方法として乙第1号証乃至同第4号証を提出している。

第3 当審の判断

商標法第47条においては、商標登録が同法第4条第1項第11号、同第10号(不正競争の目的で商標登録を受けた場合を除く。)及び同第15号(不正の目的で商標登録を受けた場合を除く。)の規定に違反してなされたことを理由とする商標登録の無効の審判は、商標権の設定の登録の日から5年を経過した後は、請求することができないと定められている。

これは、商標登録が特定の無効理由に該当するときであっても、無効審判の請求がなされることなく一定の期間平穏に経過したときは、その既存の事実上、法律上の状態を尊重し、いわゆる法的安定性の維持を図るために無効理由たる瑕疵が治癒したものとしてその理由によっては無効審判の請求を認めない趣旨と解される。

これを本件審判請求についてみるに、本件商標は、平成5年9月30日設定登録されたものであるから、その商標登録が前記の規定に違反してなされたことを理由とするときは、平成10年9月30日までに、その無効とすべき理由を明示して当該審判の請求をしなければならない。

しかるところ、請求人は、除斥期間内と認められる平成10年9月30日付けで無効審判の請求をしたが、審判請求書の請求の理由欄には本件商標を無効とすべき具体的理由が何ら記載されておらず、「尚、詳細な理由は、追って補充する。」旨述べ、除斥期間経過後の同10年12月3日付け手続補正書(方式)においてはじめて、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に該当するという、具体的な無効とすべき理由を明らかにし、証拠方法として甲第1号証乃至同第8号証を提出している。そして、同第10号及び同第15号に該当する理由に、本件商標が不正競争の目的あるいは不正の目的で商標登録を受けたものであることを主張、立証していない。

してみれば、本件審判の請求は、形式的には除斥期間経過前に請求されたものといえるが、本件商標を無効とすべき具体的理由、証拠は除斥期間経過後に補充されたものであるから、実質的には除斥期間経過後の審判請求と同視せざるを得ないものであり、また、このような審判請求は商標法第47条において除斥期間を設けた趣旨に反するもので許されないものといわなければならない。

なお、請求人は、平成10年12月3日付手続補正書(方式)は平成10年10月22日付手続補正指令書(方式)の応答であって、これによってなされた請求の理由の補充は正当である旨主張しているが、当該指令書は、商標法第56条第1項において準用する特許法第133条第1項の規定により補正を命じているものであって、この応答である理由の補充の内容が商標法第47条の除斥期間を超えてまで認められるものではないから、その主張は採用できない。

したがって、本件審判の請求は、商標法第47条の除斥期間経過後に無効理由を提示した、不適法なものであるから、商標法第56条第1項において準用する特許法第135条の規定により、これを却下すべきものとする。

よって、結論のとおり審決する。

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