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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼の要部と類否判断」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2017−10239(T2017−10239/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2017−10239(T2017−10239/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
称呼の要部と類否判断
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2017−10239(T2017−10239/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の要部と類否判断」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,別掲1のとおりの構成からなり,第43類「飲食物の提供」を指定役務として,平成28年6月23日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の理由に引用した登録第5022113号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおりの構成からなり,平成18年6月20日に登録出願され,第43類「飲食物の提供」を指定役務として,同19年1月26日に設定登録され,その後,同28年9月6日に商標権の存続期間の更新登録がされたものであり,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は,別掲1のとおり,上段に筆書きの茶色大小の円形図形とその右側に小さな赤色の円形図形を組み合わせた図形の下方に,書体及び大きさの相違する筆書きの「居酒屋」及び「はち丸」の文字を縦書きに続けて書してなり,「丸」の文字を囲むように赤色の筆書きされた円形図形を配した構成からなるところ,「はち」の平仮名及び赤色の円形図形で囲まれた「丸」の漢字が,特徴ある態様により大きく表されていることにより看者にまとまった強い印象を与えるものといえる。

そして,本願商標の構成中の「居酒屋」の文字は,「店先で手軽に酒を飲ませる酒屋。安い酒を飲ませる店。大衆酒場。」(株式会社小学館発行「大辞泉 第二版第一刷」)程の意味を表す語として,広く一般に親しまれていることから,本願の指定役務との関係においては,役務の質,提供の場所を表したものとして認識させるものであり,自他役務の識別標識として機能しないか,極めて弱いものといえる。また,本願商標は,その構成中の「はち丸」の文字が,辞書等に載録されている既製の語とは認められず,特定の意味を有することはない一種の造語として看取,理解されるものであるから,自他役務の識別に当たっては,その構成中の「はち丸」の文字部分に着目し,それをもって取引に資する場合も少なくないとみるのが相当である。

してみれば,本願商標は,構成全体から「イザカヤハチマル」の称呼が生じるほか,「はち丸」の文字に相応する「ハチマル」の称呼を生ずるものであって,特定の観念を生じないものというのが相当である。

(2)引用商標

引用商標は,別掲2のとおり,左上段に「Dining」及び「Gallary」の文字を上下二段に小さく書し,その下段に大きくデザイン化された「0」の数字と,その右上に大きくデザイン化された「8」の数字を配し,その下段に筆書きで「はちまる」の文字を書した構成よりなり,さらにその構成の左側に縦に2つの赤い丸を配した構成からなるところ,大きくデザイン化された「0」及び「8」の数字が看者に強い印象を与えるものといえる。

そして,その構成中の「Dining Gallary」の文字部分についてみるに,「Dining」の文字は「洋風の飲食店」程の意味を表し,「Gallary」の文字は「美術品の展示場」(いずれも株式会社小学館発行「大辞泉 第二版第一刷」)程の意味を有するところ,昨今では「ギャラリーを併設した洋風の飲食店」を「ダイニングギャラリー」,「Dining Gallary」と称していることからすれば,該文字部分は,指定役務との関係では,役務の質,提供の場所を表したにすぎず,自他役務の識別標識として機能しないか,極めて弱いものといえる。

また,その構成中の「はちまる」の文字部分は,顕著に表された「0」及び「8」の数字部分の表音を平仮名で表したものとみるのが相当である。

してみれば,引用商標は,構成全体から「ダイニングギャラリーハチマル」の称呼が生じるほか,その構成中の「0」及び「8」の文字部分及びその表音を平仮名で表した「はちまる」の文字部分が分離,独立して自他役務の識別に当たっての要部たり得るものといえるから,その構成中の文字に相応して,「ハチマル」の称呼をも生じるものであって,特定の観念を生じないものとみるのが相当である。

(3)本願商標と引用商標との類否

本願商標と引用商標は,それぞれ上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるものであって,外観においては,その構成文字及び態様が,明らかに相違するものであるから,両者は明確に判別されるものである。

次に,称呼においては,本願商標からは,「イザカヤハチマル」及び「ハチマル」の称呼を生ずるものであり,引用商標からは,「ダイニングギャラリーハチマル」及び「ハチマル」の称呼を生ずるものであり,両者は,「ハチマル」の称呼が生ずる場合において共通するものの,それ以外の称呼が生じる場合においては,音構成において明らかな差異を有するものであって,明確に聴別されるものである。

そして,観念においては,両商標は,特定の観念を生じないものであるから,観念上両商標が相紛れるおそれはない。

してみれば,本願商標と引用商標とは,称呼を同じくする場合があるとしても,外観においては明らかに区別できるものであり,観念においても相紛れるおそれがないものであるから,これらが取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合的に勘案すれば,両商標は,相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

(4)まとめ

以上のとおり,本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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