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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼類似と外観・観念の相違」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2018−6665(T2018−6665/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2018−6665(T2018−6665/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
称呼類似と外観・観念の相違
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2018−6665(T2018−6665/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似と外観・観念の相違」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,別掲1のとおりの構成よりなり,第25類「作業服,その他の被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として,平成29年10月10日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第5144981号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおり「爽和」の漢字を横書きしたものであり,平成19年9月18日登録出願,第25類「被服」を指定商品として,同20年6月27日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は,別掲1のとおり,「SOWA」の欧文字を,丸みを帯びた肉太な字体で横書きしてなり,末尾の「A」の文字は,左右非対称にやや特徴的に表し,構成文字は全て緑色で表されている。

本願商標を構成する「SOWA」の欧文字は,辞書等に載録された成語ではなく,また,本願の指定商品を取り扱う分野において特定の意味合いを表す語として使用されている実情も見受けられないことから,特定の意味合いを有しない造語を表したものといえる。

特定の語義を有しない欧文字からなる商標については,我が国において広く親しまれている英語風又はローマ字風の発音をもって称呼されるのが一般的といえるから,本願商標は,その構成文字に相応して,「ソーワ」又は「ソワ」の称呼を生じ得る。

以上によれば,本願商標からは,「ソーワ」及び「ソワ」の称呼が生じ,特定の観念は生じないものと認められる。

(2)引用商標について

引用商標は,別掲2のとおり,「爽和」の漢字を行書体に近い筆書体により横書きしてなるから,構成文字に相応して,これを音読みした「ソウワ」及び訓読みした「サワワ」の称呼が生じるほか,音読みした場合の「ソウワ」の第2音「ウ」の音が直前の「ソ」([so])の音の母音「o」に続けて発音されることにより,該「ソ」の音の長音のように発音されることも一般的であることからすると,「ソーワ」の称呼をも生じるといえる。

引用商標を構成する「爽和」の漢字は,辞書等に載録された成語であるとは認められないものの,「爽」及び「和」の各文字は,共に親しまれた漢字であって,一般人にとって観念を容易に想起し得る漢字であり,また,2文字程度の漢字を組み合わせた単語について,これを構成する文字からその意味を理解することも通常のことである。

そうすると,「爽和」の文字は,「爽」から生じる「さわやか」と「和」から生じる「なごやか」との観念を組み合わせた,「爽やかで和やか」程度の意味合いを認識させるものといえる。

以上によれば,引用商標からは,「ソウワ」,「ソーワ」又は「サワワ」の称呼が生じ,「爽やかで和やか」程度の観念を生じるものと認められる。

(3)本願商標と引用商標の類否

本願商標と引用商標とは,上記(1)及び(2)のとおり,外観においては,文字の色彩,文字種(欧文字と漢字),文字数及び書体が相違し,明らかに異なるものである。

本願商標及び引用商標からは,それぞれ複数の称呼が生じるから,両商標の称呼は,共通又は類似する場合(「ソーワ」が共通。本願商標の「ソーワ」と引用商標の「ソウワ」とは類似。)と異なる場合(本願商標の「ソーワ」と引用商標の「サワワ」とは非類似,本願商標の「ソワ」と引用商標の「ソウワ」,「ソーワ」又は「サワワ」とは非類似。)があり得る。

そして,本願商標から特定の観念が生じないのに対し,引用商標からは「爽やかで和やか」程度の観念を生じ得ることから,両者は観念において相紛れるおそれはない。

してみると,本願商標と引用商標とは,外観において明らかに相違し,観念上も相紛れるおそれはなく,称呼上も,共通又は類似する場合だけでなく異なる場合もあるから,これらを総合して判断すると,本願商標と引用商標は,互いに出所の誤認混同を生じるおそれはなく,非類似の商標というべきである。

(4)まとめ

以上のとおり,本願商標は,引用商標とは類似する商標ではないから,その指定商品を比較するまでもなく,商標法第4条第1項第11号には該当しない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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