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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「原材料表示の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:平成11年審判第12184号|拒絶査定取消・登録)

審判番号
平成11年審判第12184号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
原材料表示の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判平成11年審判第12184号・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「原材料表示の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲に示すとおりの構成よりなり、第29類「担子菌子実体若しくはこれを主成分とした原料を抽出して得られた食品用抽出液若しくは飲物用抽出液,担子菌子実体若しくはこれを主成分とした原料を抽出して得られた食品添加用抽出液若しくは飲物添加用抽出液,担子菌子実体若しくはこれを主成分とした原料を抽出して得られた食品用濃縮液若しくは飲物用濃縮液,担子菌子実体若しくはこれを主成分とした原料を抽出して得られた食品添加用濃縮液若しくは飲物添加用濃縮液,担子菌子実体若しくはこれを主成分とした原料から抽出して粉末状に加工した食品用固形物若しくは飲物用固形物,担子菌子実体若しくはこれを主成分とした原料から抽出して錠剤状に加工した食品用固形物若しくは飲物用固形物,担子菌子実体若しくはこれを主成分とした原料から抽出してロケット状に加工した食品用固形物若しくは飲物用固形物,担子菌子実体若しくはこれを主成分とした原料を抽出して得られた調味料用抽出液,担子菌子実体若しくはこれを主成分とした原料を抽出して得られた抽出液若しくはそれを乾燥させた粉末を含む飲料または調味料または乳製品または加工野菜または加工果物または加工水産品」を指定商品として、平成8年9月17日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、やや図案化したものの、容易にローマ字『D』を表したものと認識させる『D』と、その下部に『fraction』の文字を書してなるところ、いわゆる健康食品を取り扱う業界において、マイタケの子実体から抽出した多糖質タンパク体で、抗腫瘍作用を有する物質を『Dーfraction』と表すことが知られている実情に照らせば、これをその指定商品中、前記多糖質タンパク体を有する商品に使用するときは、単に商品の原材料を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、欧文字「D」を縦方向に圧縮して、縦線と曲線中央部分を極めて太く強調し、曲線の下部のゆるやかな円弧状の線に沿って、該「D」の横幅にほぼ収まる範囲で「fraction」の欧文字の両端をやや弓なりに上げるように配してなるものである。

そして、本願商標の構成は、全体として看者の注意を惹く特異な構成よりなるものということができ、普通に用いられる方法ということはできない。

また、審判請求書に添付の第7号証及び審査において提出された第22号証によれば、請求人は、抗腫瘍作用を有する商品「マイタケの成分の抽出物を原材料とした栄養補助食品」の製造、販売をする米国法人であり、上記請求人の取扱いに係る「マイタケの成分の抽出物を原材料とした栄養補助食品」は、1995年に米国の医者向けに発売、1996年には一般向けに発売し、その後、米国の医療関係者に支持を得たこと、米国食品医薬局により新薬申請用試験の認定を受けたことが認められ、該商品は、日本においても、遅くとも1998年(平成10年)3月には販売されたことが認められ、これらの商品に本願商標とその構成を同じくする商標が使用されていたことが認められる。

してみると、本願商標は、その構成の特異性からその需要者に強く印象付けられ、記憶されるばかりでなく、近時、いわゆる健康食品といわれる商品への関心が極めて強いわが国の社会的実情よりすれば、抗腫瘍作用を有する請求人取扱いの商品「マイタケの成分の抽出物を原材料とした栄養補助食品」を表示するものとして、その需要者の間に広く認識されているものと推認することができる。

そして、本願商標は、その指定商品を上記のとおりとするものであるところ、これらの商品は、本願商標と同一の商標が使用されている、「マイタケの成分の抽出物を原材料とした栄養補助食品」と商品の用途等を同じくするものであるから、本願商標をその指定商品について使用した場合、その需要者は、請求人の取扱いに係る商品であることを認識するものとみるのが相当である。

したがって、「Dーフラクション」、「Dーfraction」の語が、「マイタケから熱水抽出され、免疫活性化機能を有する物質の名称」を表すものとして、いわゆる健康食品の分野において普通に使用されていたとしても、本願商標は、これをその指定商品のいずれについて使用しても、その構成の特異性及び周知性により、その需要者に、請求人の取扱いに係る商品であることを認識させるものであって、単に商品の原材料を表示したものとは理解させないものであり、かつ、商品の品質の誤認を生じさせるおそれもないものである。

以上のとおりであるから、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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