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結論

勝訴(請求認容)

商標「ノブナガ」の複合商標の要部認定(第4条第1項第11号・第4条第1項第7号|審判不服2004−16382(T2004−16382/J1))

審判番号
不服2004−16382(T2004−16382/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「ノブナガ」
争点(論点)
複合商標の要部認定
適用条文
第4条第1項第11号・第4条第1項第7号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2004−16382(T2004−16382/J1)・不服)は、本件商標「ノブナガ」について、商標法第4条第1項第11号・第4条第1項第7号への該当性が争われた事例です。主な争点は「複合商標の要部認定」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「天下ゲッター信長」の文字(標準文字による商標)を書してなり、第28類「遊戯用器具,遊園地用機械器具(業務用テレビゲーム機を除く。)」を指定商品として、平成15年11月28日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、(1)ないし(2)のとおり認定、判断して、本願を拒絶したものである。

(1)本願商標は、登録第4287458号商標と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

そして、前記拒絶の理由に引用した登録第4287458号商標(以下「引用商標」という。)は、「ノブナガ」の文字を標準文字で書してなり、平成10年4月10日に登録出願、第28類「遊戯用器具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,おもちゃ,人形,愛玩動物用おもちゃ,運動用具,釣り具」を指定商品として、同11年6月25日に設定登録されたものである。

(2)本願商標は、商工業者に楽市・楽座の朱印状をあたえ、不必要な関所を撤廃して経済を活性化させ、検地を徹底し家臣を城下に居住させるなど、強力な支配権を確立して常備軍を組織し、安土城を築城し、天下統一事業を推進した安土桃山時代の代表的政治家たる「織田信長」の略称「信長」の名を構成要部に書してなるところ、該文字は、人口に膾炙された、織田信長の名の略称である。そして、該姓名は、全国の人々に周知・著名な姓名の略称であって、該略称名からなる標章を、人格権保護の見地から登録商標としてその指定商品に使用することは穏当でないものと認める。ところで、商標法は「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」(商標法第4条第1項第7号)については商標登録を受けることができない旨、規定している。本願商標は、構成要部に「信長」の文字を書してなるところ、該文字は、前記認定のとおり、本願商標の構成要部文字が該著名人の姓名の略称であることよりすれば、本願出願人は、その遺族、親族と無関係であるにもかかわらず「信長」の名声に便乗してその名声を利用しようとするものと容易に推認されるものであるから、本願商標をその指定商品・役務に使用することは、社会公共の利益に反し、かつ一般道徳観念にも反するものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本願商標は、上記1のとおり「天下ゲッター信長」の文字よりなるものであるところ、その構成は、外観上まとまりよく一体的に表されており、観念上も、全体として「天下を手に入れた信長」のような意味合いを把握することのできる一種の造語と見るのが自然である。また、これより生ずると認められる「テンカゲッターノブナガ」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一気一連に称呼できるものであり、他に構成中の「信長」の文字部分のみが独立して認識されると見るべき特段の事情は見いだせない。

他方、引用商標は、上記2(1)のとおり「ノブナガ」の文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して「ノブナガ」の称呼を生じ、「人の名前、特に織田信長の名前」のような観念を生ずるものである。

そうとすれば、本願商標から生ずる「テンカゲッターノブナガ」の称呼と、引用商標から生ずる「ノブナガ」の称呼とは、その構成音数が著しく異なるものであるから、それぞれ一連に称呼するも、称呼上、互いに相紛れるおそれのないものである。

さらに、本願商標と引用商標とは、外観上区別し得る差異を有するものであり、両商標から生ずる観念についても、前記したとおりであるから、明白な差異が認められるものである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、その称呼、外観、観念のいずれの点においても非類似の商標といわざるを得ない。

(2)商標法第4条第1項第7号について

本願商標は、その構成中に「信長」の文字を有しているとしても、その前半に「天下ゲッター」の文字を有しているものであるから、これをその指定商品に使用するときは、需要者、取引者をして上記(1)で認定したとおり、全体として一種の造語を表したものと理解し、把握されると見るのが相当である。

また、本願商標は、その構成自体が矯激、卑猥、差別的若しくは他人に不快な印象を与えるような文字からなるものでなく、また、本願商標をその指定商品について使用することが社会公共の利益に反し、又は社会の一般的道徳観念に反するものでなく、あるいは、特定の国若しくはその国民を侮辱するもの、又は、一般に国際信義に反するものでなく、更に、他の法律によって、その使用が禁止されているものとも認められない。

してみれば、本願商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのある商標に該当するということはできない。

(3)以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号及び同法第4条第1項第7号のいずれにもに該当するものでないから、これを理由として本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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