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商標「TECH」:「TEC」称呼の類似性(第4条第1項第11号|審判平成10年異議第91701号)

審判番号
平成10年異議第91701号
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「TECH」引用商標「TEC」
争点(論点)
「TEC」称呼の類似性
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
第15類
最終結論
other(other)

この審決(審判平成10年異議第91701号・異議)は、本件商標「TECH」と引用商標「TEC」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「「TEC」称呼の類似性」です。指定商品・役務は第15類に属します。特許庁は「登録第4137096号商標の登録を取消す」と判断しました(other)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4137096号商標の登録を取消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4137096号商標(以下、「本件商標」という。)は、「TECH」の文字と「テック」の文字とを二段に左横書きしてなり、平成6年8月29日に登録出願、第15類「楽器,演奏補助品,音さ」を指定商品として、同10年4月17日に設定の登録がされたものである。

2 取消理由の通知

平成10年11月17日付けで、商標権者に下記の取消理由を通知した。

本件商標は、「TECH」の文字と「テック」の文字とを二段に左横書きしてなるものであるところ、登録異議申立人が引用する登録第4052734号商標(以下、「引用商標」という。)は、「TEC」の文字を左横書きしてなり、昭和63年4月22日に登録出願され、第24類「運動具,釣り具,楽器,演奏補助品,蓄音機,レコードこれらの部品および付属品」を指定商品として、平成9年9月5日に設定登録され、現在有効に存続しているものである。

しかして、両商標は、その構成文字からいずれも「テック」の称呼を生ずること明らかであるから、本件商標と引用商標とは、「テック」の称呼を共通にする類似の商標であり、かつ、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品に包含されているものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

3 商標権者の意見

上記の取消理由に対して、商標権者は、要旨次のように意見を述べた。本件商標は「TECH」と「テック」の2段構成から「テック」の称呼を生ずる。他方、引用商標は「TEC」(多少のデザインが施されている)の欧文字構成で、これより生ずる称呼は「ティーイーシー」が自然である。

このことは、小学館ランダムハウス英和大辞典、ニューセンチュリー英和辞典を見ても、「TEC」なる英単語の記載はないことからして、例えば、「ABC」とか「XYZ」のアルファベット3字と同じく、アルファベット読みに「ティーイーシー」が自然であって、「テック」の称呼を生ずることはないものである。

したがって、両者から生ずる「テック」と「ティーイーシー」とは、称呼における類似関係は皆無であり、また、両者の外観は一見して異なり、観念も引用商標が特定の意を有しない造語であるから、比較することはできない。

なお、申立人は引用商標が著名である旨述べ、その証拠として「日本有名商標集」を添付しているが、「日本有名商標集」に掲載されたからといって必ずしも著名性を確立しているとは断言できないし、その立証もなされてはいない上に、本件商標と引用商標とは外観、観念及び称呼のいずれにおいても別異であるから、「TEC」の著名性にも無関係である。

4 当審の判断

そこで判断するに、本件商標及び引用商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、本件商標は、その構成文字に相応して「テック」の称呼を生ずるものであり、引用商標もまた、その構成文字に相応して「テック」の称呼を生ずるものである。

この点について、商標権者は、英和辞典を挙げて、引用商標からは「ティーイーシー」の称呼のみを生ずるものである旨主張している。

しかしながら、引用商標からアルファベット一文字一文字の読みをも生ずることを否定するものではないが、引用商標は、異議申立人の使用に係る商標にして「テック」の称呼をもって取引に資されているばかりでなく、商標権者が例として挙げている「ABC」、「XYZ」の事例とは異なり、第2文字目が母音字であることから、音構成上、無理なく「テック」の読みを生ずるものである。このことは、例えば、研究社現代英和辞典、研究社新英和大辞典の「tec」の項には[tek]の発音記号をもって表示されていることからも明らかである。

してみれば、本件商標と引用商標とは「テック」の称呼を共通にする類似の商標といわなければならないものであり、かつ、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品に包含されているものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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