1 本願商標
本願商標は、「真珠エステ」の文字を標準文字で表してなり、第44類「美容,入浴施設の提供,あん摩・マッサージ及び指圧」を指定役務として、平成19年1月24日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『真珠エステ』の文字を普通に用いられる方法で書してなるが、インターネット検索情報によれば、本願指定役務中『美容』に関する業界において、『真珠・真珠の成分を使用したエステ』等が提供されている実情があることから、『真珠エステ』の文字は、『真珠・真珠の成分を使用したエステ』等の意味合いを認識させるにすぎず、これを本願指定役務中、例えば『真珠・真珠の成分を使用した美容』等に使用しても、これに接する需要者は、単に役務の内容、質を表したものとして認識するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、また、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり「真珠エステ」の文字を書してなるところ、その構成中の「真珠」の文字は、「貝類の体内に形成される球状の塊。貝殻を作る外套膜が異物によって刺激され、そのまわりに真珠質(主として炭酸カルシウムから成り、少量の有機物を含む)の薄層を分泌して作られる。優雅な銀色などの美しい光沢があるものは、古くから装飾品とされた。日本ではアコヤガイを母貝として養殖し、それに核(真珠の芯になるもの)を入れる手術を施し、人為的に作る。阿古屋珠。」(広辞苑第五版)の意味を有する語であり、構成中の「エステ」の文字が、「全身美容法」等の意味を有する「エステティック」の略語、あるいは、「髪型だけでなくエステティック美容を行う総合美容院」を意味する「エステティック・サロン」の略語(コンサイスカタカナ語辞典第3版)として使用されているものであるとしても、これらの文字を結合してなる本願商標は、同書・同大・同間隔で外観上まとまりよく一体的に書されており、「真珠エステ」の文字が原審説示の如き「真珠・真珠の成分を使用したエステ」であることを直ちに認識させるとはいい難いものである。
また、当審において職権により調査するも、本願指定役務を取り扱う業界において、「真珠エステ」の文字が、「真珠・真珠の成分を使用したエステ」を表すものである等、役務の内容等を表示するものとして、取引上普通一般に使用されている事実も発見することができなかった。
そうとすると、本願商標は、特定の役務の質を具体的に表示するものとはいえず、構成全体をもって一種の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが相当である。
してみれば、本願商標をその指定役務に使用しても、自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものというべきであり、また、その指定役務中のいずれの役務に使用しても役務の質について誤認を生じさせるおそれもないものである。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして拒絶した原査定は、取り消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。