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結論

勝訴(請求認容)

商標「美味安心屋」:語尾「ヤ」の称呼への影響(第4条第1項第11号|審判不服2009−17509(T2009−17509/J1))

審判番号
不服2009−17509(T2009−17509/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「美味安心屋」
争点(論点)
語尾「ヤ」の称呼への影響
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2009−17509(T2009−17509/J1)・不服)は、本件商標「美味安心屋」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「語尾「ヤ」の称呼への影響」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務とし、平成20年7月29日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第5216431号商標(以下「引用商標」という。)は、「美味安心屋」の文字を標準文字により書してなり、平成20年7月16日に登録出願、第29類、第30類、第31類、第32類、第33類及び第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成21年3月19日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、深緑色の横長長方形の中央部分に金色で一筆書きの円を描き、その円の内側上方から下方へ右斜め横にかけて「美味」の文字を金色で書すと共に、同円内の左下部分に縦書きで「安心」の文字を金色で書し、更に、該円の両側に金色の「Bimi」及び「Anshin」の欧文字を配した構成よりなるところ、本願商標構成中の漢字部分の「美味安心」の文字及び欧文字部分の「Bimi」及び「Anshin」の文字よりは、その構成各文字に相応して「ビミアンシン」の称呼を生ずるものであり、また、上記文字よりは、「うま味で心が安まる」程の観念を生ずるものと認められる。

これに対し、引用商標は、前記2のとおり、「美味安心屋」の文字よりなるところ、該構成文字は、外観上まとまりよく一体的に表されていて、観念上、商標の語尾に「屋」の文字がある場合には、全体として特定の屋号を表現したものと容易に認識させるというのが相当である。

そして、これより生ずると認められる「ビミアンシンヤ」の称呼も格別冗長というべきものでなく、一連に称呼し得るものであり、他に構成中の「美味安心」の文字部分を独立して認識させるとみるべき特段の事情は見出せない。

そうとすれば、引用商標は、その構成文字に相応して、「ビミアンシンヤ」の称呼のみが生じ、特定の屋号の名称を表示したものとみるのが相当である。

そこで、本願商標と引用商標について比較検討するに、本願商標より生ずる「ビミアンシン」の称呼と、引用商標より生ずる「ビミアンシンヤ」の称呼とは、前者が6音構成であるのに対し、後者は7音構成であり、語尾音の「ヤ」の音の有無において差異を有するものである。

そして、該差異音の「ヤ」は、有声の摩擦音であり、母音「a」を伴うもので、該母音「a」は広母音で、口を広く開き舌を低く下げ、その先端を下歯の歯茎に触れる程度の位置に置き、声帯を振動させて発する音であって明瞭に発音、聴取される音であるから、その該差異音の有無が称呼全体に及ぶす影響は決して小さいものとはいえず、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、語調、語感が相違し、相紛れるおそれはないというのが相当である。

次に、外観についてみるに、本願商標と引用商標とは、それぞれ上記の構成よりなるから、両者は明らかに差異を有するものである。

また、観念についてみると、本願商標と引用商標とは、上記のとおり、比較すべくもないものである。

してみると、本願商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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