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結論

勝訴(請求認容)

商標「下北ワインKanon」の称呼の類似性と要部抽出(第4条第1項第11号|審判不服2011−18864(T2011−18864/J1))

審判番号
不服2011−18864(T2011−18864/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「下北ワインKanon」
争点(論点)
称呼の類似性と要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2011−18864(T2011−18864/J1)・不服)は、本件商標「下北ワインKanon」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類似性と要部抽出」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「下北ワインKanon」の文字を標準文字で表してなり,第33類「ぶどう酒」を指定商品として,平成22年5月13日に登録出願され,その後,指定商品については,原審における平成22年11月13日提出の手続補正書により,第33類「青森県産のぶどう酒」に補正されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願商標の構成中「下北ワイン」の文字部分は,識別力がないか,あったとしても極めて弱いから,本願商標が,「Kanon」の文字部分のみをもって取引に資されることもあるとした上で,「カノン」の称呼が生ずるとし,称呼を共通にする類似の商標であるから,商標法第4条第1項第11号に該当するとして,拒絶の理由に引用した登録第518172号商標(以下「引用商標」という。)は,「CANON」の文字を書してなり,昭和32年1月17日に登録出願,第39類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として,同33年4月8日に設定登録され,その後,4回にわたり商標権の存続期間の更新がされ,さらに,指定商品については,平成20年9月17日に,第32類及び「ぶどう酒」を含む第33類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品に指定商品の書換登録がされたものであり,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は,前記1のとおり,漢字,カタカナ及び欧文字により「下北ワインKanon」と表してなるものである。

一方,引用商標は,前記2のとおり,欧文字のみにより「CANON」と書してなるものであるから,本願商標と引用商標は,その外観において,一見して区別し得る顕著な差異を有するものである。

そして,本願商標の構成中「下北ワイン」の文字部分は,本願商標の指定商品との関係においては,「下北半島のぶどう酒」を容易に理解させることより,商品の品質(産地・販売地)を表示するにすぎないから,自他商品の識別標識としての機能はないか,あったとしても極めて弱いものといえる一方で,「Kanon」の文字は,特定の親しまれた語義を理解させないから,特定の観念を生じず,自他商品の識別標識としての機能を果たす部分といえる。

そうすると,本願商標は,その構成中「Kanon」の文字部分のみをもって取引に資されることもあり得るものといえる。

そこで,この場合における本願商標と引用商標についてみるに,本願商標は,「Kanon」の文字から「カノン」の称呼を生じ,同文字は,特定の親しまれた語義を理解させないから,特定の観念を生じないものである。

一方,引用商標は,「CANON」の文字より「キャノン」又は「カノン」の称呼を生じ,同文字は,特定の親しまれた語義を理解させないから,特定の観念を生じないものである。

そうすると,本願商標と引用商標の称呼が共通するのは,引用商標が「カノン」と称呼される場合のみであって,引用商標が「キャノン」と称呼される場合には,両者の称呼は,印象に残りやすい語頭音において「カ」と「キャ」という,顕著な差異を有するから,明確に聴別し得る。

加えて,「Kanon」も「CANON」も特定の親しまれた観念を生じないから,本願商標と引用商標の観念を比較することはできない。

してみれば,本願商標と引用商標は,本願商標が「Kanon」の文字部分のみをもって取引に資されるとしても,両者の称呼が共通するのは引用商標が「カノン」と称呼される場合のみであって,引用商標が「キャノン」と称呼される場合には,両者の称呼は明確に聴別し得るし,称呼を共通に場合であっても,その観念は比較できず,その外観において,一見して明確に区別し得る明確な差異を有することを踏まえれば,両者を互いに同一又は類似の商品に使用したとしても,商品の出所について誤認混同を生ずるおそれのない,互いに非類似の商標というのが相当である。

したがって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,妥当でなく,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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