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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「ADWORDSとアドアーズの類否」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2015−650047(T2015−650047/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2015−650047(T2015−650047/J1)
審判種別
不服

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「「アドアーズ」の片仮名を横書きしてなる商標」
争点(論点)
ADWORDSとアドアーズの類否
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2015−650047(T2015−650047/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「「アドアーズ」の片仮名を横書きしてなる商標」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「ADWORDSとアドアーズの類否」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ADWORDS」の欧文字を横書きしてなり、第35類、第36類、第38類、第41類及び第42類に属する日本国を指定する国際登録において指定された役務を指定役務として、2011年(平成23年)8月22日に国際商標登録出願されたものである。

そして、その指定役務については、2014年3月7日付けで国際登録簿に記載された取消しの通報があった結果、第35類「Advertising and promotional services;business consulting and information services;business marketing services;business marketing consultation,namely,providing marketing research and analysis services in the field of online marketing;business marketing consultation,namely,promoting the goods and services of others through search engine referral traffic analysis and reporting;business marketing services in the nature of developing advertisements which are distributed via the Internet.」、第36類「Credit card services.」、第38類「Telecommunications services,namely,transmission of advertising communications via digital communications networks.」、第41類「Educational services,namely,arranging and conducting educational programs in the field of online marketing;providing online electronic publications in the field of online marketing.」及び第42類「Providing temporary use of online non−downloadable software for use in generating online marketing programs;providing temporary use of on−line,non−downloadable software for analyzing and reporting on Internet traffic and keyword placement,for analyzing the effectiveness of web site marketing,and for searching and viewing marketing research;application service provider (ASP),namely,hosting computer software applications of others;application service provider (ASP) featuring software for tracking web site activity and managing,monitoring,tracking and optimizing the performance and effectiveness of web sites,online marketing campaigns and keyword search performance.」となったものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、現に有効に存続しているものである。

(1)登録第4617441号商標(以下「引用商標1」という。)

商標の構成:「アドアーズ」の片仮名を横書きしてなる商標

登録出願日:平成12年9月29日

設定登録日:平成14年11月1日

指定役務 :「屋外広告物による広告」を含む第35類ほか、第36類、第37類、第38類、第39類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載の役務

(2)登録第4723793号商標(以下「引用商標2」という。)

商標の構成:「ADORES」の欧文字を横書きしてなる商標

登録出願日:平成12年9月29日

設定登録日:平成15年11月7日

指定役務 :「トレーディングスタンプの発行」を含む第35類ほか、第36類、第37類、第39類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載の役務

以下、これらをまとめて「引用商標」という場合がある。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、「ADWORDS」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字は、一般的な辞書類には記載がなく、一種の造語として理解されるものというのが相当である。

そして、特定の語義を有しない造語にあっては、我が国において広く親しまれている英語読みに倣って称呼されるとみるのが自然であるから、本願商標からは、「アドワーズ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標

引用商標1は、「アドアーズ」の片仮名からなるところ、該文字は、辞書類に記載がなく、一種の造語として理解されるものというのが相当である。

そして、引用商標2は、「ADORES」の欧文字からなるところ、該文字は、「崇敬する、大好きである」等の意味を有する「ADORE」の三人称単数形であるとしても、その意味合いを有する語として一般に知られているものとはいえないから、一種の造語として理解されるものというのが相当である。

してみれば、引用商標は、その構成文字に相応して「アドアーズ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(3)本願商標と引用商標との類否

本願商標と引用商標とを比較すると、外観においては、本願商標は欧文字からなるのに対し、引用商標1は片仮名からなるものであって、文字の種類が異なり、それぞれの文字数も異なるものであるから、本願商標と引用商標1とは、外観上、明らかな差異を有するものであり、また、引用商標2は、語頭の「AD」の文字を共通にするとしても、これに続く「WORDS」と「ORES」の綴りが異なることから、本願商標と引用商標2とは、外観上、明らかに相違するものである。そうすれば、本願商標と引用商標とは、明確に区別され、相紛れるおそれはない。

次に、称呼においては、本願商標は、「アドワーズ」の称呼を生ずるのに対し、引用商標は、「アドアーズ」の称呼を生ずるところ、両称呼は、共に5音(長音を含む。)からなり、差異音である第3音の「ワ」と「ア」の音も母音を共通にする近似する音であるから、両称呼をそれぞれ一連に称呼する場合には、互いに、語調、語感が近似し、類似するものである。

さらに、観念においては、本願商標と引用商標は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することができないものである。

そうすると、本願商標と引用商標とは、称呼において類似するものであるとしても、外観においては明らかに区別できる差異を有するものであり、観念において比較できないものである。

また、請求人の主張及び甲第1号証ないし第37号証によると、請求人は、2002年9月から現在までの13年以上にわたって、本願商標「ADWORDS」と同じ綴りの「AdWords」の文字又は片仮名で表記した「アドワーズ」の文字を、請求人の役務である「インターネットの検索連動型広告サービス」について、使用している実情がある。

してみれば、両商標の比較において、外観、称呼及び観念を総合的に判断すると、称呼の類似性が外観における明確な差異を凌駕するものとはいい難く、両者は、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等が異なる商標というのが相当であり、さらに、上記実情を勘案すると、両商標は、役務の出所の誤認、混同を生ずるおそれのないものであり、全体として非類似の商標というべきである。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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