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結論

敗訴(請求棄却)

第3条第1項第3号「原材料表示の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:平成10年審判第4459号|請求不成立)

審判番号
平成10年審判第4459号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
原材料表示の識別力
適用条文
第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成10年審判第4459号・不服)は、本件商標について、商標法第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「原材料表示の識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「チーズかつお」の文字を左横書きしてなり、第29類「加工水産物(『かつお節 寒天 削り節 とろろ昆布 干しのり 干しひじき 干しわかめ 焼きのり』を除く。)」を指定商品として、平成7年12月20日に登録出願されたものである。

2 原査定の理由

原査定は、「本願商標は、『チーズかつお』の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるから、『チーズ〇〇』『〇〇チーズ』等、まぐろ、たらの魚肉にチーズを合わせた、いわゆる酒のつまみが多く市場に流通していることからすれば、これを本願指定商品中、例えば『かつお魚肉とチーズを合わせた加工食品』等の『かつお魚肉を主原料としてなる加工水産物』について使用しても、単に商品の品質、原材料を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は、上記のとおり「チーズかつお」の文字よりなるところ、これを構成する前半部の「チーズ」の文字は、「乳製品の一種チーズ」を、また、「かつお」の文字は、「海産の食用魚の一種かつお」を指称するものとしてよく知られているものである。

ところで、「チーズ」は、菓子やピッツァはもとより、調理や加工食品等の原材料として広く使用されており、近年、加工水産物を取り扱う業界においては、チーズを使用したかまぼこを「チーズかまぼこ」、チーズを使用したちくわを「チーズちくわ」と称し製造・販売しているのが実情である。また、「かつお」は、かつお節、缶詰、いわゆる珍味等種々の加工食品に使用されてところである。

上記実情よりすれば、「チーズ」と「かつお」の文字とを一連に横書きしてなる本願商標を、その指定商品中「チーズとかつおを使用した加工食品」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、該商品が単に「チーズとかつおが原材料として使用されている商品」であるとのみ理解するに止まるといわなければならない。

したがって、本願商標は、商品の品質(原材料)を表しているにすぎないものと認められる。

(2)請求人は、甲第1号証ないし同第19号証(枝番号含む)を提出し、本願商標は、請求人が永年にわたり「水産珍味(かつお角煮の上にチーズを載せた加工水産物)」に使用した結果、該商標が使用されている商品は請求人の製造に係る商品であるとして、取引者、需要者間で周知となっている旨主張している。

しかしながら、請求人の提出している甲第1号証ないし同第5号証、同第11号証、同第15号証及び同第16号証等によれば、商品の包装、商品パンフレット、広告等に使用されている標章は、上下二段に横書きされた「チーズ」と「かつお」の文字あるいはややレタリングされた「チーズかつお」の文字等、本願商標とは書体を異にするものであるばかりでなく、これら商品の包装等には、他に自他商品識別標識として機能を果たす幾何図形及び「ISHIHARA MARINE PRODUCTS.CO.,LTD.(ISHIHARAの欧文字部分を大きく表した)」、「石原水産」、「石原水産株式会社」の文字等が使用されているものであるから、上記証拠の多くは本願商標の周知性を立証する証拠とは認め難い。

してみれば、請求人の提出している甲各号証によっては、本願商標が、商品「かつお角煮の上にチーズを載せた加工水産物」について使用された結果、該商品が取引者、需要者間に請求人の業務に係る商品であると広く認識されるに至っているものということはできない。

(3)したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消す限りでない。

また、本願商標は、商標法第3条第2項の要件を具備するものとも認められないものである。

なお、本願商標は、これをその指定商品中「チーズとかつおを使用した加工食品」以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれのあるものでもある。

よって、結論のとおり審決する。

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