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結論

敗訴(請求棄却)

第3条第1項第3号「品質表示の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:平成10年審判第16566号|請求不成立)

審判番号
平成10年審判第16566号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
品質表示の識別力
適用条文
第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成10年審判第16566号・不服)は、本件商標について、商標法第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「品質表示の識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「スチール2×4ホーム」の文字を横書きしてなり、第6類願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年3月19日登録出願、その後、指定商品については、平成10年7月21日付手続補正書をもって、「建築用又は構築用の金属製専用材料、金属製建造物組立てセット」と減縮補正したものである。

2 原査定の理由

原査定は、『本願商標は、全体として「ツーバイフォー(2インチ×4インチ)工法住宅の枠材に使用されている木材を、板厚1ミリメートル程度の亜鉛メッキ鋼板を加工した軽量形鋼で代替した枠組工法住宅であるスチールハウス」を容易に想起させる「スチール2×4ホーム」の文字を普通に書してなるものであるから、これを補正後の指定商品に使用しても、単に商品の品質を表示したにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。』旨認定して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、その構成前記のとおり「スチール2×4ホーム」の文字を表してなるものである。

ところで、日本の住宅の構造・工法についてみると、例えば、1998年1月1日株式会社集英社発行の「情報・知識imidas1998」607頁の住宅に関する頁には、「今、時代は多様化の時代。住宅についても同様である。例えば、一戸建ての構造・工法にしても、従来からある軸組み木造、プレハブ住宅、ツーバイフォー工法に、スチールハウスが加わろうとしている。輸入住宅というジャンルもある。....」との記載、及び同頁「スチールハウス」の欄には、「スチールの薄板(厚さ1mm前後)をC字形に成型したものでフレーム(枠組み)を作り、これを構造材として建てる住宅。ツーバイフォー工法に用いられる木材をスチールに置き換えたものと考えればよい。アメリカではかなりの実績があり、1997年には10万戸近い見通しという。わが国でも社団法人鋼材倶楽部が中心となり、製鉄各社(高炉メーカー5社)が研究・開発を進めているが....」との記載が認められる。

そして、「昭和61年1月20日株式会社廣済堂発行」の「図説建築用語事典」の「ツーバイフォー工法/two by four method」の欄には、「木材で組まれたわく組に構造用合板その他これに類するものを打ち付けた床および壁によって、建築物を建築する工法。(2インチ)×(4インチ)材が多用されたのでこの名称がある。」との解説が認められる。

また、住宅用建材や住宅を取り扱う各社の製品カタログや株式会社ジー・サーチの提供に係る「G−Searchの新聞情報データベース」をみるに、「平成7年7月1日財団法人建設物価調査会発行」の「建設物価7月号」の「枠組壁工法(ツーバイフォー工法)構造用製材」の頁(127頁)には、該構造用製材の詳細が記載、「昭和59年10月1日三協アルミ住宅用建材総合カタログ全国版」の8頁には「話題の2×4工法/対応のシリーズも」の小見出しのもと「北米で生まれ、日本の風土にもすっかり溶け込んできたツーバイフォー住宅。」との記載、同604頁には「2×4シリーズ/ツーバイフォー」の見出しのもと「脚光をあびるツーバイフォー住宅に対応する、新感覚シリーズ。」との記載、「1985年3月5日付日経産業新聞」の15頁には、「積水ハウス、2×4住宅に力−事業部新設、専門要員も。」の見出しのもと「積水ハウスが2×4(ツーバイフォー=わく組み壁工法)住宅部門に力を入れ始めた....」との記載、「1986年2月20日付日本経済新聞」朝刊の11頁には、「2×4住宅着工数、昨年は19%増」との見出しのもと「社団法人日本ツーバイフォー建築協会(会長坪井東氏、会員七百二十三社)のまとめによると、六十年一年間の2×4(ツーバイフォー=枠組み壁工法)住宅の新設着工戸数は前年比十九%増....在来工法の木造住宅が低迷するなかで2×4の高い伸びが際立っている。....」との記載、「1995年10月19日付日本経済新聞」の地方面/中部には「一戸建て住宅販売に進出、中部積和不動産−2×4で来年から。」の見出しのもと「中部積和不動産は来年からツーバイフォー(2×4)の一戸建て分譲住宅に進出する。....」との記載が認められる。

さらに、いわゆるインターネットで情報を公開しているサイトをみると、「ツーバイフォー(2×4)住宅」(http://www.maff.go.jp/soshiki/syokuhin/cqccs/w121.html)の題のもとツーバイフォーの名前の由来、歴史、特徴等の紹介、「スチールハウスです」(http://www.sumikin.co.jp/docom/kouhan/steel/index.html)の題のもと「スチールハウスは/●鋼製の骨組みをもつ新しい2×4住宅です。●耐震性・耐久性にすぐれ日本の風土にあった住宅です。●高気密・高断熱性の省エネルギー住宅です。....」との紹介、「スチールハウス委員会」(http://www.kozai−club.or.jp/steelhouse/aramasi.html)の題のもと「木からスチールヘ。/ツーバイフォーの枠材が変わる。/....●スチールハウスの工法は、木材ツーバイフォーと同じです。」との紹介が認められる。

以上のことよりすれば、住宅の構造・工法についても多様化の時代であって、その一つとして木造ツーバイフォー(2×4)住宅の枠材をスチールに置き換え、その薄板でフレーム(枠組み)を作る枠組工法の住宅の研究・開発が進められると共に販売されている事実を認めることができる。

そして、本願商標の構成中の「ホーム」の文字は、例えば、「1995年11月10日株式会社彰国社発行」の「建築大辞典第2版〈普及版〉」の「住宅メーカー/home manufacturer」の項には『「ハウスメーカー」ともいう。』との記載、「1992年2月20日株式会社井上書院発行」の「建築カタカナ語・略語辞典」の「ハウス(house)」の項には『....同義語に....「ホーム」などがある。』との記載からして、「ハウス」の文字と同義語であると理解されるものといえるから、「スチール2×4ホーム」の文字よりなる本願商標からは、前記構造・工法からなる住宅を容易に認識させるといわなければならない。

してみれば、本願商標をその指定商品中「建築用又は構築用の金属製専用材料」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、前記構造・工法からなる住宅用の資材であると理解するに止まるというのが相当であるから、結局、本願商標は商品の品質、用途を表示したものといわざるを得ない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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