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結論

敗訴(請求棄却)

第3条第1項第3号「役務の質表示」の商標審決・判断理由(審判番号:平成11年審判第8006号|請求不成立)

審判番号
平成11年審判第8006号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
役務の質表示
適用条文
第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成11年審判第8006号・不服)は、本件商標について、商標法第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「役務の質表示」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「対話サービス」の文字を横書きしてなり、第42類「人材派遣による孤独感・疎外感・孤立感・喪失感・不安感・恐怖感・寂しさ・挫折感・気持ちの落込み・生活や対人関係上の疲れ等の悩みを有する者(但し、精神科による治療を要する者を除く。)に対する、対話を通しての精神的な援助,対話を通しての精神的な援助,孤独感・疎外感・孤立感・喪失感・不安感・恐怖感・寂しさ・挫折感・気持ちの落込み・生活や対人関係上の疲れ等の悩みを有する者(但し、精神科による治療を要する者を除く。)に対する、対話を通しての精神的な援助に関する調査・研究及びコンサルティング」を指定商品として、平成9年3月19日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『向かい合って有益な奉仕・世話をする』等の意味を理解させる『対話サービス』の文字を書してなるところ、向かい合って(対面しながら)有益な会話をすることは多くの分野において日常的に行われているものであるが、日頃は普通の生活をしているが心の底に孤独感・疎外感・孤立感・不安感・気持の落ち込み・対人関係上の諸問題など多くの悩みを抱え込むことは老若男女を問わず起こり得ることであり、このような気持ちでいる者・陥った者に対して向かい合って話相手になり、今後の対応・解決策などを一緒に考えてやることは、指定役務との関係において極めて本質的なことと云え、指定役務に携わる現場において上記の役務が提供されている状況があることより、『対話しながら問題の解決に奉仕する役務』等であることを看取させるものであるから、これを本願指定役務について使用するときは、単に役務の内容(質)を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記したとおり「対話サービス」の文字よりなるところ、該文字中の「対話」は、「向かい合って話すこと。二人の人がことばを交わすこと。会話。」を意味する語であって、また、同じく「サービス」は、「奉仕。物質的生産過程以外で機能する労働。役務」を意味する日常親しまれている外来語である。そうすると、これらの文字(語)を連結してなる本願商標全体からは、「対話(会話)によるサービス」の意味合いが容易に想起されるものといえる。

しかして、例えば、株式会社ジー・サーチの提供に係る「G−Searchの新聞情報データベース」をみるに、1995年6月30日付日経産業新聞5頁には、「『仮想都市』に活気−買い物・会話楽しむ(テクノトレンド)」との見出しのもと「・・・インターネットの対話サービスを始めた。・・・ほかの利用者とテキストによるリアルタイムの対話ができる。」と、1995年12月3日付日本経済新聞の朝刊7頁には、「米マイクロソフト、立体画像使いおしゃべり−パソコン通信ネット、専用ソフト作成。」の見出しのもと「表現力を高めることで会員増やMSNを使った対話サービス事業を計画する企業の獲得を狙っている。」と、1996年6月22日付日本経済新聞の地方経済面6頁 静岡には、「静岡県警、ホームページ対話型に改良。」との見出しのもと「パソコン通信を利用した対話サービスは・・・」と、また、1995年7月6日付朝日新聞の東京朝刊20頁には、「高齢者に話し相手、心の相談の場 民間で有料システムの試み」との見出しのもと「社会の高齢化や核家族化で孤独な高齢者が増えている。そういう人たちの話し相手となり、心のケアをしようという試みが、民間で進められている。・・・日本在宅看護システム株式会社(東京都新宿区)・・・心のケアを行うコンサルタント事業は、六月から始めた。」と、1997年11月9日付日本経済新聞の朝刊27頁には、「話し相手、暮らしに張り、狭まる人間関係に不安−民間サービスなど登場(日曜版)」との見出しのもと「全国老人クラブ連合会(東京)では高齢者の話し相手事業に全国的に取り組んでいる。」とそれぞれ記述されていることが認められる。

以上によれば、インターネットやパソコン通信により対話ができる「対話サービス」があること、また、高齢者等に話し相手や心のケアをするコンサルティング事業が行われている事実が認められる。

上記実情からして、本願商標は、これをその指定役務について使用した場合には、対話を通しての精神的な援助やそのコンサルティングであることを容易に理解、認識させるに止まり、結局、役務の質を表示したものであって、自他役務の識別機能を有しないものといわなければならない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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